5年ぶりの政権交代となる韓国ではこれから先、文在寅政権時代に溜まりに溜まった「膿」の一掃作業が進むようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、チョ・グク元法相の娘が行なったとされる医学部不正入学に対して、その取り消し処分確定を進める大学側の動きを紹介。昨年8月の取り消し発表から半年以上もの間進展がなかったことについては、「政権からの圧力があったとしか考えられない」と批判的に綴っています。
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チョ・ミン氏、医専院入学の取消、近し
たまねぎ男で知られるチョ・グク前法務部長官。彼の娘のチョ・ミン氏に対する釜山大学医学専門大学院(医専院)への入学取り消し決定が、いよいよ近く、下される運びとなった。釜山大学が15日に明らかにしたところによると、チョ氏に入学取り消し処分の結果を通知し、チョ氏の立場を聞く聴聞の手続きを今月8日にすべて終えた。釜山大学は3月中に教務会議を開き、チョ氏の入学取り消し処分を確定するという観測が出ている。
釜山大学側によると、教務会議はチョ氏の入学取り消しを決定する最後の手続きだ。教務会議は車正仁(チャ・ジョンイン)釜山大学総長が主宰し、各学部長と企画処長、教務処長などの補職教授(幹部教授)が参加する。釜山大関係者は「教務会議で聴聞主宰者が提出した聴聞意見書を検討するが、“入学取り消し”という既存の決定を覆す可能性は低い」とし「聴聞意見書を参考にして最終決定をする」と述べた。
釜山大は昨年8月24日に記者会見を開き、「チョさんの医専院入学を取り消す」と発表した。当時朴洪源(パク・ホンウォン)釜山大総長は「2015学年度医専院新入生募集要綱に記載事項と提出書類が違えば不合格処理することになっているが、チョさんが提出した(医専院新入生募集関連)書類の記載事項は事実と異なる」とし「募集要綱は当時高等教育法と学則によって学生たちが遵守しなければならず、釜山大はこれを尊重する必要がある」と入学取り消し事由を明らかにしていた。
去年8月に「医専院入学を取り消す」と発表していながら、文政権下ではチョ・グクの力は相当のものがあるのであろう。「入学取消」が発表されてからこの6か月間、何の消息もなかった。誰が考えても変なのだが、政権からの何らかの圧力があるのだろうとしか考えられない。
しかし今、事態が動こうとしている。これも尹錫悦が大統領選挙で勝ったことによる副産物の一つだ(反対に民主党が勝っていたら、チョ・ミン事態は動くことなくずるずると彼女が医者になっていっていたであろう)。
キム・ヘヨン釜山大入学本部長は「聴聞主宰者が提出した聴聞意見書に対する入学本部の立場を整理している」とし「入学本部の立場を提出すれば教務会議で最終的にチョ氏の入学取り消し決定をすることになる。できるだけ早期に最終的な立場を決定する方針だ」と述べた。釜山大学がチョ氏に医専院の入学取り消しを通報すれば、チョ氏がこれに不服申し立てをし、行政訴訟を起こす可能性もある。









