ではここでエクササイズ。
Q:あなたは講演型?それとも研修型?どちらの仕事を獲っていきたい?
「どちらも!」という意欲は素晴らしいことですが(笑)、いったんその考え方は捨てましょう。きっとあなたは優秀な人物でしょう。だからどちらもできると思っているかもしれません。
しかしあなたを選ぶ側(研修業界のエージェントや企業)はこの2つをまったく別物だと思って人選をしています。あなたが野球選手の大谷翔平選手くらいのスーパースターなら、二刀流もナシではありませんが。ちなみに、自分がどちらのタイプなのかがはっきりしない方もいるかもしれません。そんな方は次のようなワードを物差しにしてみても良いでしょう。
<講演型>
- 話したい
- 聞いて欲しい
- スポットライトを浴びたい
- 拍手されたい
<研修型>
- 話をさせたい
- 聞いてあげたい
- スポットライトを当てたい
- 拍手したい
いかがでしょうか。講演型は主語が「私」であり、一方で研修型は「あなた(学習者)」です。講演型と研修型がいかに違うかがお分かりいただけるでしょう。
繰り返しますが、この2つはまったくの別物です。しっかり「どちらか」を選ばないと、講師としてのマーケティングが組めません。マーケティングが組めないから、仕事のオファーがありません。今回の授業のタイトルが「なぜあなたには研修講師の依頼がないのか」である理由。ご納得いただけたでしょうか。
ぜひこの機会に、あなたはどちらなのかを明らかにしてください。ちなみに、明らかにできた方が今後するべきことはこんなところです。
<講演型>
- 本業で誰も文句を言えないほどの実績を残すこと
- その実績をテレビや書籍などで世の中に広報すること
- 講演型の話術を磨くこと
<研修型>
- 引き続きこの授業に参加し、コツコツと実践を続けること
- 「いま」を表現するキーワードで企画を作成し売り込むこと
講演型を目指す講師でよく間違えている方がいます。本業で実績を出していないにもかかわらず「テレビに出たい」とか「書籍を出したい」とか言い出すことです。よく考えてみればわかることですが、本業で誰も文句を言えないほどの実績を残していない人にテレビ業界はオファーしません。本業で誰も文句を言えないほどの実績を残していない人に出版社は書籍企画を相談したりしません。まずは本業。美味しい話などどこにもありません。
一方の研修型を目指す講師にもよく間違えている方がいます。「自分が知っていることは指導できる」と思っていることです。もちろん現実はそんなことはありません。自分が理解していることと、それを知らない人に理解させることは別次元です。この授業でも引き続き指導技術や現場でのコツを紹介してまいりますので、ひとつずつ血肉にして欲しいと思います。
こうして比較してみると、研修講師って地味ですね(笑)。それでも私は、あなたは10年稼げる研修講師を目指して欲しいと願います。人の成長に貢献できる。こんな素晴らしい仕事は他にありません。また次回、お会いしましょう。
(メルマガ『深沢真太郎の「10年稼げる研修講師になる授業」』2022年3月3日号より一部抜粋)
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