「むし豚」「豚足」で大ヒット。京都発祥の居酒屋が東京で大繁盛の訳

 

韓国料理の街からブランディング

さて、岩本氏が「マルミヤ亭」を開業することになったのは、京都の地元で「ある名店が営業を止める」という噂を耳にしたことに始まる。それが京都・東九条の「マルミヤ亭」であった。岩本氏自身が大好きな店で同店には何度も足を運んだ。創業者の故・宮本和子氏が体調不良となったことから焼き肉店としての「マルミヤ亭」は休業していて、看板商品であった「むし豚」「豚足」「豚ホルモン」は子孫によってテイクアウトのみの営業を続けていた。そこで、岩本氏が「マルミヤ亭」の後継者に名乗り出た。2019年のことである。

2020年2月末、京都の「マルミヤ亭」は昔ながらの“ホルモン屋”としてリニューアルオープン。同店をよく知る人たちの間では「30年ぶりの営業再開」ということで大いに歓迎された。同時に「プレミアムむし豚」と「プレミアム豚足」の通信販売も始めた。創業当初からの「マルミヤ亭」に親しんできた人たちにとっては、より身近に感じられるようになった。

「マルミヤ亭」の2号店を東京に出店したのは、ずばり店舗展開の構想を抱いているから。フードメニューでは伝統の「むし豚」540円(税込、以下同)、「豚足」600円の二品を「まずはコレ!!」とアピール。さらに、ハツ、せんまい、コブクロの「肉刺し」、ホルモンの「七輪焼」、もやしナムル、チャンジャといった韓国料理の一品料理をラインアップした。

「むし豚」540円はサムギョプサルとは趣を異にした格別のおつまみ

「むし豚」540円はサムギョプサルとは趣を異にした格別のおつまみ

「豚足」600円、お一人様の女性客がこのメニューを目当てに来店する

「豚足」600円、お一人様の女性客がこのメニューを目当てに来店する

輝きのある美しい存在感が肉刺しのフレッシュ感を伝える

輝きのある美しい存在感が肉刺しのフレッシュ感を伝える

オーナーの岩本氏によると「名物料理とメニューの絞り込みによってオペレーションの安定化を図り店舗展開につなげていきたい」としている。そこで「マルミヤ亭」を多種多様な韓国料理店がそろう上野・御徒町に出店することはブランディングに役立つと考えた。

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