「葬式代さえあればOK」が危ない。誰もが落ちる老後資金の落とし穴

2022.06.20
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誰にでも平等に訪れる老いですが、その生活の質を決める大きな要素となるのが「老後資金」であることは異論のない事実ではないでしょうか。気になるのは具体的な額ですが、「介護が必要になった場合の総額」をレクチャーしてくださるのは、ファイナンシャルプランナーで『老後資金は貯めるな!』などの著書でも知られ、NEO企画代表として数々のベストセラーを手掛ける長尾義弘さん。長尾さんは今回、老後資金を巡るさまざまな「誤り」を正しつつ、安心できる老後生活を送る上で必要となってくる金額を提示するとともに、その確実な「調達法」を紹介しています。

プロフィール:長尾 義弘(ながお・よしひろ)
ファイナンシャルプランナー、AFP、日本年金学会会員。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』『定年の教科書』(河出書房新社)、『60歳貯蓄ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』(徳間書店)。共著に『金持ち定年、貧乏定年』(実務教育出版)。監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。

「老後は元気なあいだにお金を使わないと損!」と思う人の落とし穴!

「老後のお金は、元気なあいだに使わないと、もったいない!だって歳をとって身体が動けなくなったら、お金を使うことができない」

なんて、思っている人が多いのではないかと思います。その気持ちはわかります。

しかし、「元気がなくなったら、お金は使わない」というのは誤りです。

むしろ介護になった場合には、どんどんお金が必要になるってこともあるのです。

介護にかかる総額の費用として、800万円ぐらいの備えが必要になります。もし、老人ホームなどの高齢者施設を利用すると、もっとお金が必要になるのです。

「なら、特養(特別養護老人ホーム)」に入ればいいや!」なんて、甘い考えはやめた方がいいですよ。特養は、原則要介護3以上でないと入居できません。要介護3に認定されるまでの間、どうしますか?

歳をとっても、やっぱりお金は必要なのだという話をします。ちょっと暗い気持ちになるかも知れませんが、心構えとして知っておいてください。

◎出歩くことが少なくなってもやっぱり「お金」はそれなりに必要

歳をとると、いずれどこにも行けなくなるから、お金を使わなくなるだろう。だから、動けるうちにお金を使わないと「損」。「歳をとったら、後は葬式代ぐらいあればいいな」なんていうのは勘違いです。

たしかに、歳をとってからは、そんなに頻繁に旅行にも行けないし、そもそも出掛けることも少なくなります。きっと、飲みに行ったりすることも少なくなりますね。

当然、レジャー・旅行費っていうのは、減っていくでしょう。ですから、ある程度の生活費があれば、それなりに暮らしては行けるかも知れません。

しかし、もし介護になったときには、どうなるのでしょうか?

生活費のほかに介護のお金がかかってきます。

でも、公的介護保険があるから、そんなにお金は必要ないのでは?と思いますよね。

たしかに公的介護保険があり、1割の負担で、さまざまな介護サービスを受けることができます。

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