子どもを施設に隔離しているという点では、オウム真理教とヤマギシ会となります。オウムでは百人強の子どもが社会から隔離されていましたが、ヤマギシ会では2,000人が「ヤマギシズム学園」の高等部で毎日農作業をやらされているという。
ヤマギシ会とは、人の執着心を捨て去れば、争いやいがみ合いのない「全人幸福社会」が出現するとした自給自足を目指す団体です。
信者は集団農場で働いているのですが、子どもも集団農場で働かせているのです。さらに執着心を捨てているから、朝から夜まで労働が続くというのです。反抗すれば執着心が取れていないということで、暴力という指導を受けるというのです。
ヤマギシ会ではそうした子どもの労働、暴力だけでなく、成人した女子が自分の意思とは関係なくヤマギシ会の中の中年男性と結婚させられるということでしょう。
結婚をコントロールされるだけでなく村の中で離婚、再婚が頻繁に繰り返され、統一教会と似て、非常に性的に乱れている印象が強いのです。
(ヤマギシ会で)竹刀で殴られたり、背中に熱湯をかけられたり、池の中に突き落とされたり。いっぱいある(p189)
統一教会の二世については、日本だけで10万人を超えるのではないかと推測されています。信者の家族は全財産を献金するだけでなく、霊感商法や商品販売、政治家の手伝いに駆り出され、家族と向き合う時間が少ないというのです。
合同結婚式で結婚することになった韓国の女性が文鮮明の長男、孝進の愛人だということがわかり、自殺未遂を図った青年もいるという。信者の中では有名な事件らしいのですが、統一教会の中での性的な乱れを示していると考えられています。
問題のある宗教は、子どもにまで影響を与えるということだと思いました。関係する人たちの人生を大きく変えるのです。
米本さん、良い本をありがとうございました。
【私の評価】★★★☆☆(79点)
<私の評価:人生変える度>
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