最速で人を動かす会話術。「スラスラ喋りたがる人」がハマる罠とは?

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優秀なビジネスマンと言われる人間にとって必要なスキルのひとつ「人を動かす会話」は、どうすれば身につくのでしょうか? 今回のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』では、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんが、話すのが苦手な人でもすぐ取り組める「最速で人を動かす会話術」を紹介しています。

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うまく話すコツは、何もしないこと

話すことに自信がない人ほど、うまく話そうと意識してしまいがちです。「うまく話す」とは、「よどみなく話す」「つかえずに話す」「こちらの要望をうまく伝える」「こちらの主張に合意してもらう」などでしょうか。

本当に「うまく話したい」と思うなら、むしろ「何もしない」「気にしない」ほうがいいでしょう。「うまく話そうとする」ことで固くなったり、あがったり、頭が真っ白になったりして、いいことは何もないからです。相手を尊敬し、決してばかにしたりせず、自然体で話すことが大切です。

上から目線などは、相手にすぐに察知されます。そうなると、本気で話を聞こうとはしてもらえません。むしろいっさい耳を傾けてくれないかもしれません。自分の気持ちを隠すことはほぼ不可能です。

五感は大変鋭く、不自然さを見抜いてしまうからです。隠そう、演じようとか、操作しようとしても、相手に伝わってしまい、警戒心を抱かれることになります。

また、あまりに堅苦しいと相手を緊張させます。緊張すると不必要に警戒させてしまい、ろくなことはありません。こちらも自然に話せなくなってしまいます。

暑くも寒くもない、ほどよい気温の晴れの日に、気持ちよく林の中を散歩していることをイメージするといいでしょう。足元に若干の注意を払います。いちおう前を見て今自分がどこにいるかを確認します。それ以外は、わくわくする気持ちで歩く、くらいの感じです。

テニス、野球、ゴルフなどのスポーツでボールをうまく打とうと意識しすぎたら、力が入ってまともに当たらないか、当たってもボールが遠くに飛びません。

うまくやろうと意識せず、自然体でやるのが一番です。肩の力を抜き、リラックスして話す必要があります。

肩の力を抜いて話すには、

  1. 余裕を持って自然体でいること
  2. 準備を十分して、安心して臨むこと
  3. 相手の反応にも注意を向けられること
  4. 深い呼吸でゆったりと話すこと

などを意識するといいでしょう。

幸い、私は肩に力が入ったことがあまりなく、むずかしい局面でも比較的リラックスして話すことができます。マッキンゼーに入った当初からそうなので、もともと楽観的なのかも知れません。

ただ、もちろんその後、A4メモを数万ページ書き、毎日数十以上の記事を読み、多くの方とディスカッションする中で、より難易度の高い状況にも対応できるようになったとは思います。

相手次第なので、事前に想定した通り進むことは期待できませんが、うまく話すことを意識せず、肩の力を抜いて話せば、こちらのシナリオを意識しつつ、ある程度は柔軟に対応できます。

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