デキる営業マンは相手にしない。「時間と労力」を奪うお客様を見極める方法

Bent down guy carrying a big heavy clock on his back. Overloaded student tired of daily tasks, and difficult burden. Time pressure and management concept, schedule efficiency, planning and control.
 

あるお客様とのこと。商談を繰り返し、クロージングポイントになった。私は準備した見積書を提出する。

この見積書にはすでにマックス値引き。決済を取り付けるのにも苦労した。

私 「この金額でぜひお願いします!」

お客様 「う~ん、なるほどねぇ」

私 「予算内に収めております。いかがでしょうか?」

お客様 「悪くはないけど、決め手に欠けるというか」

私 「ではこのキッチンのグレードをワンランクアップさせて頂きます」

お客様 「それはいいですね」

私 「これで決めて頂けないでしょうか?」

お客様 「う~ん、もうひと声かな」

私 「これ以上は難しいと思いますが…」

このような展開になる時点で契約率はかなり低い。奥の手を出してからの値引き要求。これは泥沼化する。

仮に決済が通ったとしても、「これで検討しておくよ」と言われ、決めてはもらえない。これではどうにもならないのだ。

結局、お客様から「これで検討しておくから」と言われたまま、それっきりになってしまう。

次に連絡が取れた時は「ごめんね、他に決めちゃったよ」と言われるだけだった。

“何社も競わせて商談を進める”こういったお客様と商談していると営業は苦しい。お客様主導で進むため、言いなりになる。

こういったお客様に手を出すと痛い目にあう。時間と労力をかなり取られる上に契約にはならない。

しかも、こういったお客様に一度手を出すと「じゃあここで手を引こうか」と思えなくなる。

手間暇をかけてしまった。だから諦めがつかなくなる。こうして泥沼にハマっていく。

まさにコンコルド効果。コンコルド効果とは「それまでに費やしたものを惜しんで投資がやめられない」といったことを言う。できればこういったお客様に深入りしないほうがいい。

初めから「うちは5~6社見積もりを取って決めるから」と言ってくれればいい。こういったお客様は最小限で付き合う。

とにかく“営業をいいように使う”といったお客様をしっかりと見極めた方がいい。

トップ営業スタッフ時代の私はこの手のお客様をできる限り手を出さないようにしていた。時間は限られている。貴重な時間はいいお客様に投資したほうがいい。

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