本文のなかから、さっそく気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
猪木さんは「環状線理論」を提唱していました。環状線の中のコアなファンだけでなく、その外側にいる人たちを引き込むことがプロレスを盛り上げるには必要だという集客理論で、だからこそ異種格闘技戦や旧ソ連のアマレス選手らをリングに上げるなど、常人には思いもつかないことをどんどん仕掛けていったのでしょう(棚橋弘至)
みんなが反対することほど、それが実現した時の実りは大きい。苦労はあるだろうけど、十分に報われる。それが史上で初めて、誰も手掛けたことがないことならなおさら。たとえ金は儲からなくてもいい。月面着陸第一号と同じなんだ
プロレスも交渉も“受け身”が取れると簡単には負けない
世界の一流レスラーというのは、みんな必殺技、強さのほかに、観客を魅せるものを持っていた。メインイベンターを張れるのは、そうした“華”を持った選手ばかりだ
50%の可能性で突っ走るということには、ある程度の“開き直り”も必要だろう。それは、恥をかくことに慣れ、恥をかくことを恐れないことだ
偉い人と話す時ほど自分の信念を貫け
この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ。行けばわかるさ。
自信などというものはできるだけ早く、いったん失くしてしまったほうがいい。そうすれば、もっとより多くの勉強と体験を積む機会が増える。結果として勝利者になれるのではないだろうか
ある先輩にこう忠告された。「猪木よ、絶対に逃げるな。逃げちゃダメだ。金を借りたら、その人のところにひんぱんに顔を出せ!」
「下座の心」を単純明快に表す方法が、“挨拶”なんだ
追悼の意味で、軽く手に取った本でしたが、期待以上に面白い内容でした。
こんな生き方をしたいとは思いませんが(笑)、読者の心に火をつけてくれる一冊だと思います。
ぜひ、読んでみてください。
image by: Shutterstock.com