北方四島が日本の領土に。核戦争で崩壊するロシアと「プーチン後」の世界

 

スバトボ・クレミンナ攻防戦

とうとう、クレミンナに一部ウ軍が到達した。ロ軍は、クレミンナに大量の動員兵と装備を投入して、多くの犠牲が出ても常に兵力の回復を行っていたが、それでもウ軍の機甲部隊には負けるようだ。このため、ロ軍上級司令部は10km東のルビシェネに移した。

しかし、クレミンナ攻撃でウ軍も損害が出て、増援部隊を再編制し、クレミンナ再攻撃中とのことである。そして、クレミンナの北と南と西の3方向から攻撃しているので、東のある道路しか撤退できずに、その道路から市民などが退避している。市内にも塹壕が掘られて、徹底抗戦のようである。

ロ軍ブロガーは、ロ軍精鋭部隊の第3自動車化狙撃師団、第74親衛自動車化狙撃旅団、第76近衛空挺師団がクレミンナ周辺で戦闘中だという。ロ軍もクレミンア防衛に最大限の兵力で対応しているようだ。

ウ軍は、スバトボへも一歩一歩前進しているが、ロ軍が塹壕を多重につくり、かつ攻撃してくるので、この排除で時間が遅れているようであるが、確実に前進して、スヴトボから10kmのピドクイチャンスク村を奪還した。

もう1つ、クピャンスク北東部のタビルジャンカ周辺を奪還した。数日前にロ軍が集結していたが、スバトボへ移動したことで、この地域にロ軍がいなくなっていた。それを偵察隊が知り、奪還した。

ヘルソン州・ザポリージャ州

ロ軍は、各戦線で大損害を出している代償なのか、ヘルソン市の住宅地を激しく砲撃中で、民間人多数が被害にあっている。

親ロ派でヘルソン州占領管理局長のサルドは12月27日、ロシア非常事態省が2022年にヘルソン州から15万人の親ロ派住民を避難させたと述べたが、これでウクライナには、ロシア系住民がいなくなったようである。戦後のウクライナが自由主義国になることに抵抗する国民がいなくなる。

ヘルソン州にいたロ軍空挺部隊をルハンシク州に再配置したが、ヘルソン州が手薄になってきたようだ。ウ軍の攻撃はロ軍の手薄な地域で始まる可能性が高いが、大丈夫なのであろうか?

そして、ウ軍がタイトべ(マリウポリの西75km)とノヴォビロゼリフカ(メリトポリの北西約57km)近郊のロ軍施設をHIMARSで攻撃して、FSB職員15名を含む、100人のロ軍関係者を死傷させたようだ。

このため、ルハンシク州、ドネツク州、ザポリージャ州の占領地域の病院に毎日数百~1,000人以上のロ軍負傷兵が搬送されて、ロ軍でも戦死者より負傷者が多いようだ。このため、民間病院も接収されて、軍事病院になっている。戦死者の3倍程度は負傷者がいるので、30万人程度の負傷兵がいるはず。とすると、戦線離脱の兵員数は40万人レベルになる。

このためであろうか、ザポリージャ州で、ロ軍の200人の集団脱走が起きて、その対応でFSBが駆り出されている。武装した脱走兵は危険である。徐々にロ軍の崩壊が迫っている。それを防止できない。

この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ

初月無料で読む

 

print
いま読まれてます

  • 北方四島が日本の領土に。核戦争で崩壊するロシアと「プーチン後」の世界
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け