これからの中国、ロシア関係
さて、これから中国とロシアの関係はどうなっていくのでしょうか?
今は、「ロシアーウクライナ問題」がメインですが、その後世界は再び、「米中覇権戦争」を軸にまわっていくようになるでしょう。その時、中国が陸続きの資源超大国ロシアとの関係を切るとは思えません。中国が台湾に侵攻する際も、国連安保理常任理事国で拒否権を持つロシアが味方だった方がいいでしょう。さらに、台湾侵攻時、ロシアが軍事的サポートをしてくれれば完璧です。
というわけで、中国とロシアは、「アメリカの覇権を終わらせる」という共通の目的をもった事実上の同盟国でありつづけるでしょう。あるいは、ロシアが弱体化し、「中国の属国」になるか。
ただ、プーチンが核でウクライナや西側を脅迫したり、「俺たちは悪魔主義者と戦っている!」とトンデモ発言をするので、習近平は、「同類に見られたくない」ということなのでしょう。
プーチンはかつて、習近平にとって「成功モデル」「メンター」でした。しかし今は、「失敗モデル」「反面教師」になっています。習近平は、プーチンの失敗から教訓を得て、台湾侵攻を永遠に止めてほしいと思います。
(無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』2023年1月25日号より一部抜粋)
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