血糖値と家族性高コレステロール血症
私の場合、コーヒーを飲むと血糖値が爆上がりします。
コーヒーだけでなくお茶やチョコレートでも同様です。
コーヒー摂取後、何故か具合が悪くなるので、尿糖試験紙を買って自分で調べて分かりました。
コーヒーを1杯飲んだ一時間後、尿糖試験紙は+3となりました。
驚いて血糖値測定器を購入し調べたところ空腹時98mg/dl、コーヒー1杯摂取後30分で180mg/dlとなりました。
私自身は糖尿病ではありませんし、ヘモグロビンa1cも正常値です。
加えて、嬉しいご報告です。
私は家族性高コレステロール血症ですので2ヶ月毎に血液検査をしております。
以前はスタチンを服用しておりましたが、糖質制限+ゼチーアならどこまで下がるのかを実験したく主治医に頼みこみ、ゼチーアとエパデールに変えてもらいました。
医師は怒っていましたが、徹底した糖質制限とゼチーア、エパデールで半年後、LDLコレステロールが基準値となりました。
何もしなければ290あるコレステロール値が、糖質制限とゼチーア、エパデールで基準値になるとは大変驚きました。
私以上に医師が驚いていました。
しかしこれも私がそうであったという事実があるのみなので、家族性の全員に勧める気持ちはありません。
私自身がコーヒーが大好きなもので、どうしてもコーヒーの良い面にばかり目が行ってしまう傾向がありますが、貴重なご報告をいただきました。
「コーヒーを1杯飲んで空腹時98mg/dl。コーヒー1杯摂取後30分で180mg/dl」
これはびっくりです。
コーヒー1杯150mlに、「糖質が1.05g、カフェインが90mg」です。
これほどの血糖上昇は、聞いたことがありません。
糖質1gがいくら血糖を上げたとしても、せいぜい数mgレベルと思います。
従って、これだけの血糖上昇(82mg)は、ほとんどが、カフェインの急性反応と思われます。
この方は、カフェインの急性血糖上昇作用に対して極めて敏感な体質と思われます。
このような体質があるということは、医療関係者には是非、知っておいて欲しいと思います。
お茶やチョコでの血糖上昇も、カフェインによるものと考えられます。
「スタチンを中止して『糖質制限+ゼチーア+エパデール』に変更。半年後、LDLコレステロールが基準値」
こちらも、びっくりです。
現在まで知られている家族性高コレステロール血症治療に関するエビデンス(過去に発表された研究論文)では、ありえない経過です。
主治医もさぞかしビックリされたことでしょう。
勿論、一人の成功例を一般化して、【「糖質制限+ゼチーア+エパデール」で家族性高コレステロール血症が改善する】とは、言えません。
一方で、家族性高コレステロール血症治療に関する今までのあらゆるエビデンスは、ほぼ全て糖質を普通に摂取している人々における研究であることは間違いありません。
今後、糖質セイゲニストにおける新たなエビデンスが構築されていけばいいなと思います。
糖質制限食に内在するポテンシャルを考慮すると、今回のようなケースは、チャレンジしてみてもリスクは極めて少ないと言えます。
少なくとも、「糖質タップリ食+スタチン製剤」よりは、「糖質制限食+ゼチーア+エパデール」のほうが、副作用が少ないことは間違いありません。
なお私も家族性高コレステロール血症に、糖質制限食を責任を持って推奨するということではありませんので、実践される場合は、あくまでも、自己責任でお願い申しあげます。
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