山下達郎にジャニーズと“蜜月”の文春砲。アンチが叫ぶ「楽曲パクリ批判」が的外れなワケ

2023.07.20
by kousei_saho
Tokyo,,Japan,-,June,16,,2023:,The,Front,Of,Tower
 

所属事務所からの不本意な契約解除を訴えた音楽プロデューサー・松尾潔氏(55)のツイートが発端となって巻き起こり、現在も収まる気配が見えない「山下達郎騒動」。松尾氏の言い分に対して山下達郎本人が、FMラジオ番組『山下達郎のサンデー・ソングブック』内で約7分間にわたり自身の思うところを語ったのは先日お伝えした通りだ。そんな状況の中、『週刊文春』の単独インタビューに応じた松尾氏は山下のラジオでの発言に対して反論、「達郎さんが印象操作をしているように思えてなりません」とまで口にするに至った。さらに文春は、山下達郎・竹内まりや夫妻とジャニーズとの常軌を逸した蜜月ぶりを報道し、ネット上には二人に対する批判が飛び交う事態となっている。

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「達郎の曲はパクリが多い」という的外れ

騒動勃発当初からSNS上では「にわかポップスファン」としか思えないアンチが虫のように湧いて出ていたが、中にはネット巨大掲示板に「達郎の曲はパクリが多い」と書き込む輩まで登場。

しかし、冷静に考えてみてほしい。日本に限らず、すべての音楽にはルーツがあるのだ。

山下といえば、ナイアガラ・レーベルの主宰者で2013年に亡くなった大滝詠一(享年65歳)にその才能を見出されたのは周知の事実。

説明するまでもないが大滝詠一とは、近年ブームとなっているシティ・ポップの大御所的存在であり、ロックバンド「はっぴいえんど」で細野晴臣と二枚看板を務めた伝説的な存在だ。

立ち寄った喫茶店で偶然、山下の自主制作盤『ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY』を耳にしたギタリストで音楽プロデューサーでもある伊藤銀次が、当時関係が深かった大滝の自宅にそのレコードを持参したことがきっかけとなり、大滝のプロデュースで山下がメジャーデビューを果たしたのはファンの間で語り草となっている。

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そんな大滝が1983年に雑誌『FMファン』で披露し話題となったのが、「分母分子論」なる独自の音楽論。詳しくは別項に譲るが、大滝はその中で「どんな音楽にも先達、つまりルーツが存在する」ことを明確にしている。そして大滝に限らず日本のミュージシャンたちは、それらを昇華させて新しい音楽を作り上げてきたのだ。

そんな彼らの楽曲に対して「パクリ」「剽窃」との批判を展開するのは、自らの知識不足を露呈させる行為とは言えないだろうか。そこに見えるのは、ただただ山下を叩きたいという悪意でしかない。

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