人気も人望もなし。それでも“ドリル優子”が初の女性総理を目指すべき理由

2023.09.22
 

日本初の女性首相を目指すべき小渕優子

これまでも、山東昭子氏という女性の派閥領袖はいた。だが、あくまでリリーフ役の領袖であり、総理総裁候補ではなかった。小渕氏は、史上初の女性首相を目指す、本格的な女性の派閥領袖となれるかもしれない。

これは、日本の女性の政界進出が、次の段階に進む可能性があることを示す。これまで、国会における日本の女性議員の比率がわずか10%で世界164位にとどまっている。その中で、数人の人気・実力のある女性政治家を神輿に担ごうとする動きが変わる。

女性政治家が自ら「数の力」を持つ、その「数の力」で権力を獲得する時代の始まりになるのかもしれないのだ。なにより、選対委員長として成果を出せば、茂木派の後継者として認められ「小渕派」を率いることになるかもしれない。小渕氏は、自らに課せられた使命の大きさを知るべきである。「ひ弱さ」を捨てて、汗をかき、泥をかぶって、日本初の女性首相を目指すべきである。

image by: 木原誠二 - Home | Facebook

上久保誠人

プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

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