ジャニーズ事務所が2度目の記者会見を開きましたが、質問指名NGリストが判明したり、藤島ジュリー景子社長が欠席など、現在も世間を騒がせています。そんな中、ジュリー社長に並ぶ「ある重要人物」も欠席していたことに疑問を感じたのは、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さん。今までメディア取材をすべて仕切っていたという、ジャニーズ「忖度」問題の「本当の黒幕」とは、一体どんな人物だったのでしょうか?
『デイリー新潮』が言う“伝道師”に聞いてみたい“性加害”の真実
2日に開かれたジャニーズ事務所の記者会見を各媒体がどのように報じているのかをチェックしていた私は、『デイリー新潮』の白波瀬傑氏クローズアップ記事に目が止まりました。
9月7日の新社長発表&謝罪会見時からSNSでその不在が問われていた人物です。
白波瀬氏は“泣く子も黙る”同事務所の元副社長で、故・ジャニーさん、メリーさんの意志を継承する広報の最高責任者でもありました(9月5日付で引責辞任)。
私が週刊誌記者駆け出しの頃、独自で同事務所タレントの自宅周りを取材しているのを知った先輩記者に「お前、白波瀬に呼び出されるぞ!」とよく脅かされたことを憶えています。
そんな“THE芸能界”を知らずにいた私は年を重ねる度、“ジャニーズ事務所の統制下、同事務所担当のベテラン記者たちはこうやって新人の記者たちを支配、洗脳していくのか…”と理解していきました。
『デイリー新潮』は次のような記事を掲載しています。
“メディアとジャニーズの付き合いは9割がた白波瀬氏との付き合いによってフィルタリングされていました。
案件ごとに白波瀬氏が伝えてくる独特のメッセージを解釈して当該案件の記事の扱いを決めるのです。
白波瀬氏は最高幹部にして、徹底してジャニー氏やメリー氏の意向を最大限に反映する仕事をこなした職人であり、伝道師”
記事を読んで私が椅子から転げ落ちそうになったのは、白波瀬氏の相手を務める、いわゆる“ジャニ担記者”の資質に言及した部分です。
“フットワークの軽さとコミュニケーション能力の高さが同時に要求される”
メディア媒体の全ての“ジャニ担記者”を知るわけではありませんが、私が知っている何人かは“フットワークの軽さ”どころか普段から編集部内でふんぞり返り、何かと後輩の記者たちのあら探しをして些細なことでイチャモンを付けてくるような人たちでした。
“コミュニケーション能力”も、こちら側が相手の逆鱗に触れないように気を使って話すような、そんな対応をしなければいけないような人たちです。
新人記者を支配、洗脳したように、もしかしたら“ジャニ担記者”たちもジャニーズ事務所に支配、洗脳されていたのかもしれませんね。
そんな統制下の元、私が企てていたのは次のような仕掛けでした。
“あるタレントをベタ張りしていたら、偶然ジャニーズ事務所所属のアイドルとのツーショットが撮れてしまった”
ジャニーズ事務所のタレントを張り込んでいたわけではなく、全く別の事務所のタレントに目を付けていたら、偶然にもその相手が同事務所のアイドルだった…という仕掛けです。
この仕掛けが成功しても、その先の厳しい写真チェック、原稿チェックが待ち受けていて“没”になることも度々ありました。
でもこれが記事になった時の達成感といったら…“してやったり”の満足感は記者として快感でした。
また非常にレアなケースとして、白波瀬氏の機嫌がいい時や、撮られたタレントが事務所の推しではなかった場合、撮れ高のクオリティが最も低いと思われる写真を掲載することで着地することもありました。
皆さんも“何だか暗くて、輪郭だけで、誰だかわからないなぁ…”と思えるような、ジャニーズ事務所所属タレントのスクープ写真をご覧になったことがあるかと思いますが、それがこの真相なのです。