中国の反発を招いたのは、外国にカネをバラ撒くだけで、日本にまともな「外交」が存在しなかったことの証左!
だいたい、中国に「日本産・海産物の輸入禁止」とやられただけでも、日本外交の大失敗です。
いくら他国への嫌がらせが天下一品のお家芸の隣国とはいえ、海産物の輸入禁止は日本にとっては大打撃です。
中国は国内経済不振への人民の不満の矛先を日本に向けさせるべく、反日政治カードを切ってきた──などと付け足しで反論しても遅いのです。
日本政府が外交の根回し・地ならしをちゃんとしなかった──からに他ならないでしょう。
諸外国への「外交」とか称し、首相が血税のカネをばんばんバラ撒くだけの「日本外交」ゆえに、肝心の時には何の役にも立たない、こういう事態にもなるのです。
旧安倍政権時代には、「地球儀を俯瞰する外交」などと、のたまって毎年平均7兆円もの血税を諸外国にバラ撒きました。
消費税率に換算すると、この7兆円は、年間で3.5%の消費税相当分です。
そして岸田政権は、それを上回る毎年平均9兆円もの血税をバラ撒いています。外交やってる感のパフォーマンスのためだけにです。何でこんなバラまきのカネがあるのか。
外務省のODA予算は年間5,000億円しかないのに、特別会計の「外為特別会計」や「年金特別会計」の剰余金を原資にバラ撒きを続けているのです。
誰かまともな国会議員は、国会での予算審議もされない、こうした「特別会計」にメスを入れろよ!──と突っ込みたくなるばかりです。
はじめから海洋放出ありきで、処理方法の検討はゼロだった!
とまれ、処理水の海洋放出以前に、日本国民に対してさえ、海洋放出以外に、モルタル固化や空中蒸発、大容量タンクなどでの保存といった他の方法がある──ということさえ周知させられていませんでした。
ほとんど議論も検討もされなかった経緯はなぜなのか。
そんな方法もあるなら、もっと国民全体に提示すべきだったでしょう。
結局、最もコストが安いという理由で「海洋放出しかない!」と勝手に最初から決めつけていたのがバレバレなのです。
そこにマスメディアが追従しただけです。
メディアによる政権批判も監視もへったくれもありません。
政府べったり、ヨイショのお馴染みのマスメディア体質に他ならないでしょう。
しょせん大手メディアには、ジャーナリズムなど機能していないのも同然なのです。
結局、マスメディア人士も、政府におべっかを使い、政府委員にしてもらったり、大学教授に押し込んでもらったりで、生涯面倒を見てもらいたいのです。省庁の「天下り」などを批判できません。同じ穴のムジナなのですから。
処理水がそんなに安全安心なら、そもそも何でいままで海に流さずに、貯め込んできたのか。さっさと流しとけよ──という話だったのです。ヤバい水だったからこそ、貯め込んできたのです。
安全を強調したいなら、一度岸田首相がテレビの前で、処理水を一杯ググッと飲みほして、「うーむ、トリチウム味が利いてて、なかなかうまいぜ!」などとニッコリ笑って見せる演出でもやらせたらどうなのか、といったロクでもない与太のひとつも飛ばしたくなります。
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