さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
ヤマダホールディングス創業者、山田昇さんから教わったこと一番印象に残っているのは、「スクラップ・アンド・ビルド」という言葉だ。とにかく全国に出店し、10店舗つくって6店舗が黒字、4店舗が赤字なら、差し引き2店舗が黒字という考え方。それならば赤字の4店舗をつぶし、黒字の6店舗を残す。多くの経営者は赤字の4店舗をなんとか黒字化しようとするが、「それは時間の無駄」と断言していた。「1000万円の黒字を出している会社を1.5倍にすれば1500万円になる。でも、1000万円の赤字店舗で1.5倍頑張っても、せいぜい500万円の赤字になるだけで、黒字化するまでの費用対効果が悪い(以下略)」
店長賞50万円が贈られた松田さんは「25万円を森に渡す」と言ってくれたが、全員の頑張りなのに僕だけお金をもらうのは気が引けた。「せっかくですから、仲間で思い出をつくりましょう」と提案すると、松田さんは従業員25人全員を一人2万円の高級中華に連れていってくれた
最強の採用戦略は、社長と内定者、または社長・役員と内定者でおいしいお店に行って上座に座ってもらい、率直に「どうしてもあなたに入ってほしい」と伝えることだ
僕らの奥義は、顧問紹介・顧問派遣サービスに登録している若手と1か月だけ契約することだ。常時10人くらいと契約し、1か月一緒に仕事をして「この人はいい」となったら、3か月、半年と契約延長する。この間に、能力、情熱、人間性を見極め、「この人と仲間になりたい」と思ったら、顧問紹介会社から了承をもらったうえで人材紹介料を払い、ヘッドハンティングする
タネとは何か。その人が会社に入ってからの役割だろう。自分が役に立てるか、戦力になれるかがタネだ。(中略)多くの企業は「報酬がタネ」だと思っているが、大きな誤解だ。僕らが中嶋の胸の真ん中に埋めたワクワクのタネはこうだ。
「CFOとして会社のあらゆる無駄を省いてほしい。11事業のお金の使い方を整理したら、たぶん埋蔵金が5000万円とか1億円出てくる。それがあなたに一番やってほしいことだ。そして、僕らは今、120億円企業だけど、本気で1兆円企業を目指している。その資金調達と財務をすべて任せたい」
実は、事業で押さえるポイントは3つしかない。全部で11事業あっても、「ここだけ見るべき」なのは3つ。集客数、成約率、客単価(ライフタイムバリュー:LTV)だ
起業本を読むメリットは、ノウハウはもちろんですが、その経営者のエネルギーがもらえる点。
本書もまた、成長している起業家特有のエネルギーに満ちあふれた本です。
経営者、起業家、起業家予備軍は、ぜひ読んでみてください。
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