3.安倍派に激励を送る教団の関連団体の行動をみながら思うこと
今、安倍派、二階派の派閥パーティーにおける、議員らへのキックバック問題で、世の中は持ち切りですが、「裏金問題で批判を浴びる自民党安倍派に旧統一教会と関係深い世界日報が『負けるな』と声明 SNSざわつく『こりゃ凄い助っ人』」(中日スポーツ)の記事が目に飛び込んできました。
● 裏金問題で批判を浴びる自民党安倍派に旧統一教会と関係深い世界日報が「負けるな」と声明 SNSざわつく「こりゃ凄い助っ人」
世界日報は、旧統一教会系の新聞社として知られています。
信者時代にもホームと呼ばれる信者が寝泊まりする施設には、この新聞がたくさん届けられており、末端の信者はテレビを自由にみることも許されないなか、唯一の社会情勢の情報源は世界日報でした。
その世界日報が18日に「安倍派報道の屈辱に負けるな」と題した声明を発表したというのです。
これに対してSNS上では「こりゃ凄い助っ人が現れましたね」「うわぁ。。。。すごい応援団だ」「逆効果だよ?」との言葉があると報じていますが、私自身も自民党、安倍派に吹く逆風を団扇でさらにあおぐような行為になるのではと感じています。
しかし一方で、この対応は信者組織らしいものだとも感じています。
1974年2月1日当時のニクソン大統領と文鮮明教祖は会談をしていますが、その前にニューヨーク・タイムズ及びワシントン・ポストに全面広告で「許せ 愛せ 団結せよ」を出して、当時、ウォーターゲート事件で危機にさらされているニクソン大統領に対して、エールを送っています。
それがきっかけとなり、会談につながったと聞いています。その流れが、いまもトランプ大統領に続く、共和党とのつながりになっていると考えられています。
今回の声明には、こうした事象に習って、今後も自民党安倍派とのパイプをつながり続けたい教団の思いもみてとれます。
しかしながら、当時とは違い、安倍派の幹部がその後、旧統一教会系メディアの言葉に感謝をして、韓鶴子総裁とのつながりを持ち続けたいと思う人はいないのではと思いますが、さて、どうでしょうか。
今後も、安倍派に送り続ける、教団のエールには、要注目です――(この記事はメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』2023年12月28日号の一部抜粋です。続きは、ご登録の上、12月分のバックナンバーをお求め下さいお楽しみください。初月無料です)
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image by: Unification Church Hungary, CC0 1.0, via Wikimedia Commons