トランプ氏「プーチンにNATO攻撃を促す」発言の真意とは?怪我の功名でバイデン降ろし加速も…米大統領選2024最新分析

 

アメリカ政界はすでにブラックボックス状態

あくまで推測ですし、そもそもトランプという異常なピン芸人の頭の中がどうなっているのかは、誰にも分かりません。

ですが、とにかく戦後の世界秩序、とにかく世界の「安全の保障」に対して正面から挑戦するような発言であることには変わりはありません。

こうなると、さすがに大口寄附者(メガドナー)や、共和党の主流派は「ついていけなくなる」可能性が出てきます。

最大の可能性は、民主党の中に「そこまで言う」トランプは、とにかく絶対に合衆国大統領にしてはいけないという危機感が更に加速するということです。

その上で「トランプに勝てる唯一の存在」だとされていたバイデンが「いつタオルが投げられても仕方がない」ところまで追い詰められているのであれば、「今こそ候補者をスイッチすべき」というモメンタムが暴発ギリギリのところまで行くのではないかと、それも時間の問題というムードも出てきました。

ということで、アメリカの政界は一寸先は闇というより、既にブラックボックスの中をさまよい始めている感じがします。

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東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。

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