アメリカ政界はすでにブラックボックス状態
あくまで推測ですし、そもそもトランプという異常なピン芸人の頭の中がどうなっているのかは、誰にも分かりません。
ですが、とにかく戦後の世界秩序、とにかく世界の「安全の保障」に対して正面から挑戦するような発言であることには変わりはありません。
こうなると、さすがに大口寄附者(メガドナー)や、共和党の主流派は「ついていけなくなる」可能性が出てきます。
最大の可能性は、民主党の中に「そこまで言う」トランプは、とにかく絶対に合衆国大統領にしてはいけないという危機感が更に加速するということです。
その上で「トランプに勝てる唯一の存在」だとされていたバイデンが「いつタオルが投げられても仕方がない」ところまで追い詰められているのであれば、「今こそ候補者をスイッチすべき」というモメンタムが暴発ギリギリのところまで行くのではないかと、それも時間の問題というムードも出てきました。
ということで、アメリカの政界は一寸先は闇というより、既にブラックボックスの中をさまよい始めている感じがします。
※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2024年2月13日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。今回の記事の続き(日本の政局分析)もすぐ読めます。
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