早ければ今年中に極めて深刻な状況に直面しかねない国際社会
もし中国政府がロシアとある程度の距離を置き、べったりとロシアの企てに乗らず、ロシアの企ての封じ込めの陣営の一角を担うことがあれば、安定的な国際情勢がうまれるかもしれません。
しかし、中国が欧米諸国とその仲間たちのチームに加わることは考えづらく、中国政府の“独自の非干渉型の外交戦略”が維持されることを予想すると、そう簡単にどちらかに与することはないと思われます。
そうなると、またアメリカがどう動くかが、イスラエル・ハマスの戦争と同じく、ロシア・ウクライナ戦争の行方も左右する状況になりますが、もしバイデン大統領が自身の“成果”としてウクライナに停戦を飲ませる(恐らくロシアの提示した条件をほぼ丸のみで)ような決定を下したら、11月の大統領選の結果が出るまでは、恐らくロシアもウクライナをキープすることに同意するかもしれませんが、ウクライナ政府と国民に引導を渡すことになってしまうかもしれません。
中東地域の緊張の高まり
ユーラシア大陸における緊張の高まりと安全保障環境の悪化
そして北東アジアで燻る紛争の火種
もし、まだ世界のリーダーを自認するアメリカやその仲間たちがハンドリングを間違えたら、早ければ今年中、恐らく来年にはとんでもない国際情勢に、私たちは直面し、苦しめられることになるかもしれません。
私たち調停官ができることは限られておりますが、精いっぱい、世界が変な方向に進まないように全力を尽くします――(メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』2024年2月16 日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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