真夏の夜が危ない。国際共同研究グループが突き止めた「熱帯夜に心筋梗塞が増える」という事実

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記録的な猛暑の影響で連日寝苦しい夜が続く日本列島。寝不足を訴える声も多数聞かれますが、夏だからこそ「7時間睡眠」を心がける必要が大のようです。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合薫さんが、夏の夜に心筋梗塞が増加するという国際共同研究グループによる研究結果を紹介。さらに睡眠時間の減少が健康に及ぼす影響を取り上げつつ、「暑い夜はとにかく寝る」ことを推奨しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:夏の夜は何が何でも「7時間睡眠」

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

夏の夜は何が何でも「7時間睡眠」

酷暑が続いていますが、熱帯夜になると「心筋梗塞」が増えるって知ってますか?

気象と病気に関連があることは、本メルマガで紹介してる拙著『体調予報』でもご承知のとおりです。しかし、時代変われば科学も進む。新たな知見は過去になり、新しい発見で塗り替えられます。

その一つが「心筋梗塞」です。

これまで急性の心筋梗塞は冬に発症が多く、寒い朝のトイレや、夜のお風呂場での危険性が指摘されていました。

ところが、この数年の夏の気温の上昇により、夏の夜に「心筋梗塞」が増加していることが、国内外の調査でわかりました。中でも、京都府立医科大学などの世界7カ国の国際共同研究グループが行った分析では、興味深い“リスク要因“が見つかっています。

国際共同研究グループは、日本、イタリア、英国、フィンランド、中国、シンガポール、オーストラリアの季節によって変化する「概日リズム」の関係に着目して分析を行いました。その結果、急性心筋梗塞の発症時刻と日照時間が密接に関連し、特に夏は、他の季節と比べて、夜間に増加することを突き止めました。過去の研究では、ビタミンD欠乏症は心筋梗塞の発症リスクを上昇させることが示されていましたが、夏場は夜間にビタミンDが欠乏することで、心筋梗塞が発症しやすくなる可能性が示唆されたのです。

一般的には「ビタミンD=骨の健康」というイメージがありますが、これまで行われた研究では、がんや循環器疾患、糖尿病、感染症など様々な疾患に、予防的に働く可能性についてはコンセンサスが得られています。また、血中のビタミンD濃度が高いと死亡リスクの低下と関連するとの報告もあります。「太陽の入る家に医者はいらない」ということわざが、科学的にも証明されているのです。

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