アメリカ任天堂の元社長の自伝を批判する人が見えていない視点

Redmond,,Washington,/,Usa,-,March,28,2019:,Close,View
 

任天堂の最大子会社であるアメリカ任天堂。その元社長兼CEOの自伝がさまざまな意味で話題となっているそうです。今回、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』著者である土井英司さんが、そんな話題の一冊を紹介しています。

【企業がグローバルで成功するには】⇒『崖っぷちだったアメリカ任天堂を復活させた男』

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崖っぷちだったアメリカ任天堂を復活させた男

レジー・フィサメィ・著 東洋経済新報社

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、任天堂の最大子会社、アメリカ任天堂(Nintendo of America:NOA)の元社長兼COO、レジー・フィサメィ氏による自伝。

コーネル大学、P&Gを経て、アメリカ任天堂入社。2006年に社長兼COOに就任。2016年には任天堂本社の執行役員にもなった人物で、主にマーケティングが得意な方のようです。

既にアマゾンのカスタマーレビューにも書かれているように、自画自賛がひどく、「私」を多用した文体に閉口します。

土井も100ページくらい読んで、紹介するのをやめようと思ったのですが、「待てよ」と思い、残りを読んでやっぱり紹介することにしました。

現在の日本企業の活路は、明らかに「グローバル市場」にあるわけですが、そこで成功を収めるためには、異なる市場のルール、宣伝のルールを理解する必要があります。

著者が何度も経営陣とぶつかり、その度に海外市場の違いを説明して論破してきたエピソードを読んでいるうちに、これは日本企業が今、受け入れなければならないことなのだと思うようになりました。

CMで表現される家族や人間関係、プライシング(値づけ)、セット販売やネーミング…。

著者のマーケティング視点を知るうちに、これからの日本企業の経営者は、こうした視点を持つべきであると思うようになりました。

そして任天堂は、こうした視点を取り入れ、最終的にできる経営者に一任したからこそ成功したと言えるでしょう。

著者の仕事術、人生君が50のポイントとしてまとめられており、ここもサラリーマン処世術として読むと面白いと思います。

今回ピックアップしたのは、ほとんどがエピソードですが、ノウハウよりむしろエピソードを読んで欲しい一冊だと思います。

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