「アッコにおまかせ!」が平気で流した誤情報。マスコミの全面バックアップで小池百合子氏は4年間の“やりたい放題期間”を得た

 

小池氏の勝利に大きく加担したマスコミの大罪

小池氏の勝利にはマスコミも大きく加担したと言えます。小池氏の実績や疑惑についての詳細な報道を控え、候補者同士のテレビ討論も行われませんでした。小池氏は各局からのテレビ討論への参加要請を断ったそうですが、そうであれば、その旨を視聴者に伝えて他の主要候補だけでやればよかったと思います。そうすれば、小池氏の逃げの姿勢を視聴者に伝えることが出来たでしょう。

その一方で、多くの番組では、コメンテーターを使うなどで蓮舫氏に対する意図的な攻撃やネガティブな印象操作を行っていました。萩生田氏はマスコミに圧力をかけることでも良く知られていますが、今回もそのような力が働いたのかマスコミの忖度なのかわかりませんが、これでは健全な民主主義は機能しません。最終盤で小池氏の街宣で巻き起こった「辞めろ」コールを伝える番組もほぼ皆無でした。

中でも、私が把握する範囲で最も不健全だと感じたのは、TBSの「アッコにおまかせ!」という番組で、投票に関する明らかな誤情報を平気で流したことと、やはりTBSのBSチャンネルの「報道1930」という番組で、投票日の翌日、7月8日に「小池氏“学歴問題”関係者を総力取材」と題して小池氏の学歴詐称問題の特集を組んだことです。

思わず以下のようにXに連続ポストしましたが、選挙が終わった後にこの特集を放送して何の意味があるのでしょうか。ちなみに、この番組には私も何度か出演したことがあり、松原耕二キャスターやレギュラーコメンテーターの堤伸輔氏とも親しくしているので応援しているのですが…。

今や日本のマスコミの機能不全は、民主主義の破壊に加担する深刻な問題であることを今回の選挙を通じてあらためて思い知らされました。

ただ、それでも、投票率が5ポイント以上上昇したにも関わらず、小池氏が前回得票した366万票から292万票へと74万票余りも減らしたことは微かな希望かもしれません。この選挙を現職への信任投票と位置付ければ、信任する人は確実に減っているわけです。また、同時に行われた東京都議補選で自民党は2勝6敗となりましたから、有権者が裏金問題に象徴される政治腐敗に辟易している状況は続いているのだと思います。

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