石丸伸二氏は、今の維新とは対極にある
この問題について大阪から説明を求める声が高まり、6月26日にオンライン会議が開かれた。会議の内容は非公開だったが、関西テレビは「非公開部分」のほぼ全てを収録した動画データを入手し、馬場氏と吉村氏による激しい議論の応酬を公開した。
吉村氏「もう政策活動費について、完全廃止にすべきじゃないかと僕は思っているんです。政策活動費そのものがブラックボックスになっていて、本当に維新にとって必要なのかと。維新は政策活動費をゼロにして完全撤退するんだという中で、自民党とぶつかっていくというのが、僕はやるべき方向性、ケンカのやり方じゃないかな、というふうに思っています」
馬場氏「IRの許可が下りるときもそうであったように、堂々と自民党と真っ向からケンカしても、ただ邪魔されるだけなんで、そこをよく理解しておいていただかんと。何か『大阪から政府に対してモノを言うの当たり前やろ、噛んでいけるの当たり前やろ』と、そういう考えを持たれてたら、われわれも立つ瀬ない。そういうことを理解してほしいですね」
吉村氏「方向性としては賛成なんです。ただやっぱりね、(自民と同じ)船に、政治とカネの問題で乗ってるのは、僕は政策活動費だなというのはちょっと思ってて、ここはもうあの…」
馬場氏「政策活動費はさっきもう話が終わって、今後の展開どうするか引き取らせてくれって藤田幹事長が言うてるわけね。その話はもう終わり!」
自民党と真っ向からケンカしたら邪魔される。だから上手く自民党と交渉してきた。その努力を無視して、文句を言われたら立つ瀬がないと馬場氏は主張しているのである。
これこそが、古色蒼然としたムラ型政治の発想であり、改革を標榜しながら自民党の古い政治に手を貸していることを物語っている。まさに、今の維新は、石丸氏の対極にあるといえないだろうか。