小沢氏が「政敵」の野田氏を代表選に担ぎあげる可能性も
今の時点で、代表選の候補者として名前が挙がっているのは、現代表の泉氏のほか、枝野幸男氏、長妻昭氏、重徳和彦氏、小川淳也氏といった面々だ。
このうち、重徳氏と小川氏はともに53歳だが、党の刷新感を醸し出すには、さらに若い40代が望ましい。たとえば、40歳の中谷一馬氏、45歳の関健一郎氏らが思い浮かぶ。
だが、党内で幅を利かしているベテランたちが、そうした若返りを受け入れるかどうかは大いに疑問だ。古い永田町政治という点では、自民も立憲もたいした差はない。若手が出馬した場合、地方票は集めても、当選は難しいかもしれない。
現実的には野田氏が問題視する「昔の名前で出ています」にならざるを得ないかもしれず、もしこの会合が小沢氏から持ちかけたものなら、野田氏を代表選に担ぎあげるための説得が主目的であることも十分、考えられる。
むろん、小沢氏にとって、野田氏は近い間柄ではない。むしろ、かつては“政敵”だったと言ってもいいほどだ。
2012年6月、当時の野田首相は「税と社会保障の一体改革」という美名に包み、自公両党と修正合意した消費増税法案の成立に執念を燃やしていた。背後には財務省の強い意向があった。
しかし、マニフェストに違反する消費増税を掲げたまま総選挙に突入すると、民主党が壊滅的な敗北を喫するのは明らかだった。にもかかわらずなぜ、消費増税を打ち出すのか。小沢氏は強硬に反対した。