今週(7/29~8/2)の世界経済・市場の動きについて
「来たる花~今週(7/29~8/2)の世界経済・市場の動きについて」より
今週は、先週に比べると、材料が少ないです。
日本のマクロ経済統計では、8/8(木)発表の景気ウォッチャー指数が注目されます。これは、国内の業者(現場で働く人たち)の景況感を示しますが、現状判断DIは6月の47.0から7月は47.5に、先行き判断DIは同じく47.9から48.5に、改善すると見込まれています。
ただ、両DIは最近のピーク(現状判断DIは2023年8月の53.5、先行き判断DIは2023年4月の54.6)に及びません。インバウンド消費が好調だ、国内消費者も賃上げを受けて支出を増やしている、などと掛け声ばかりが勇ましいものの、市井の業者は景気はそれほどは良くはない、と実感しているようです。
米国のマクロ経済統計では、8/5(月)に、7月のISM非製造業指数が公表予定です。前月6月は、ISM指数は製造業、非製造業ともに、景気の好悪の分岐点である50を下回りましたが、市場では非製造業指数は6月の48.8から7月は51.0と50超えに復帰するとの予想です。
もし予想を裏切って50割れとなれば、景況感の悪化に拍車がかかると懸念されます。
日米では、4~6月期などの企業決算発表が、最盛期は過ぎたものの、続きます。
このように、先週に比べると今週の材料は少ないです。このため、引き続き投資家の心理やポジションの都合が優先する形で、不安定な株価や為替相場の推移が続きそうです。
とは言っても、先週末(8/2、金)の米国市場では、日経平均先物が34800円近辺と、東証の先週の終値を1000円以上下回っています。また米ドル円相場は、1ドル146円半ばで週を終えています。こうした流れを受けて、今週以降もしばらくは(ただし、もうあまり長い間ではないかもしれません)、株安・円高基調が持続すると懸念します。
「そろそろ株式買いの準備を」盛りの花~世界経済・市場の注目点
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「盛りの花~世界経済・市場の注目点」のコーナーでは、リーマンショックでもコロナ禍でもない現在の株価急落局面における適切な投資行動について解説。また、「理解の種~世界経済・市場の用語などの解説」のコーナーでは、米国の景気後退を示唆するとされ注目度が高まっている「サーム・ルール」について詳しく取り上げています。
※本記事は有料メルマガ『馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』2024年8月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
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