客単価930円から1180円までアップ。年商20億ラーメン店はいかにして「1杯1千円の壁」を越えたのか?

 

■どのタイミングで既存店客数が落ちてきたか

ランチメニュー
1i:1,000円未満
6i:1,000円以上

グランドメニュー
下限が980円と1,000円を超える寸前

この辺りです。

ランチメニューは早晩1,000円未満はどう計算しても合わないので、1,000円以上を中心にしました。

これは影響も生じ始めていて、ランチセットではなくグランドメニューの単品の注文比率が高まってきました。

ランチセット:50%
グランド  :50%

ここでこのような構成比率に。ただその分お店としては粗利率が改善し、ここまででトータル2%の改善。

またグランド比率が高まることで「満腹感」はどうしても下がるので満足度の心配があったのですが、ここはデータ上でのネガティブな要素はなく。

しかし!

グランドメニューの単品価格として、下限商品が1,000円近くになってくると、いよいよ既存店客数が落ちてきました。

元々税込880円だったのですが、これが今は980円になりました。次の値上げでは確実にオーバーします。

ただ980円になることで、既存店客数が「97%前後」に。

もちろん、客単価は上がっているので、既存店売上自体は右肩上がりですし、粗利も良くなっています。

しかし、「既存店客数が落ちる中での値上げの連続は危険」と以前から書いているよう、対策は講じることにしました。

■下限商品の大切さを改めて痛感

980円の商品のラインナップを細分化。元々素ラーメンではなくトップング系がついていたのでそれを分解することに。

それによって、

980円:今のおすすめ
930円:簡素版A
880円:簡素版B

このような形に。基本的にステルス値上げ系は「今までのファン」の方が離れるので反対。

しかし、どうしても入口商品の設置が重要なケースの場合は、苦肉の策でやっている感じです。

ただこの施策で2ヶ月目ですが、既存店客数が99.6%まで戻ってきて、9月は土日祝の数が1日多いこともありやっと100%には戻りそうです。

これが3ヶ月続けば、また価格の改定を実施していきます。

■1,000円の壁を超えるため大切な「下限商品の設定」の意識

ーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年9月23日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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