103万の壁は序章。玉木氏と石丸氏は「飲みニケーション政治の壁」を破壊できるか?馴れ合わぬ2人が日本に放つ正論パンチ

 

“夜の酒席”と“なれ合い政治”から脱却できるか?

石破政権が頼りにしているのは、総選挙の敗北で内紛状態にある日本維新の会ではなく国民民主党だが、玉木代表は「103万円の壁」撤廃政策が蹴られるなら石破政権に協力しないと明言している。

国民民主党の協力がないと、石破政権は法案や予算案を通すのが難しい。

“基礎控除”を178万円へ拡大する国民民主案に対し、財務省は国、地方で7兆~8兆円の税収減になると主張し反対している。

しかしこれは、政策の実現性が出てきたからだ。玉木代表が主要メディアで引っ張りだこになり、エマニュエル駐日米大使が玉木代表との会談を切望しているのも、国民民主党の政治的な力が高まってきたからにほかならない。

自公が過半数を上まわっていたこれまで、国の政策は、いわゆる“族議員”に対する各省庁の説明と、それに基づく与党の政調会での議論でほぼ決まり、国会での討論はいわば法案を通過させるためのセレモニーにすぎなかった

また国会では、いわゆる“国対政治”が幅を利かせてきた。すなわち、夜の酒席における与野党の話し合いで、国会の議論の方向が決められてきた。

国会対策を担う与党の有力議員が酒食の力を借り、野党議員の顔を立てる形で丸め込んで“なれ合い政治”を続けてきた。人間関係や妥協の産物として政策が決まるのでは、民主主義とはいえない

日本維新の会が今回の総選挙でふるわなかったのは、政策活動費をめぐって「領収書の10年後公開」を主導し、「飲みニケーション政治」を是としてきた姿勢が露わになったからであろう。

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