闇バイト強盗から自身と家族の命を守れ!注目のセキュリティ対策「セーフルーム」とは?

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昨今大きな社会問題となっている「闇バイト強盗」による深刻な被害。そんな「外敵」から自身や家族の命を守る「セーフルーム」をご存知でしょうか。今回のメルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』では著者の伊東さんが、2002年のハリウッド映画『パニック・ルーム』の公開で、日本でも広く認知されるようになったセーフルームについて詳しく解説。さらに一般家庭でも簡単に実施できるセーフルーム対策を紹介しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:強盗多発 日本でも「セーフルーム」普及なるか 映画「パニックルーム」でも注目 とりあえずの手段としてはトイレをセーフルームに

トイレでも代用可。強盗から身を守る「セーフルーム」は日本で普及するか

関東地方を中心に強盗事件が多発する中、住宅のセキュリティ対策がますます重要視されている。その対策の一つとして注目を集めているのが「セーフルーム」(通称「パニックルーム」)だ。

セーフルームとは、不法侵入者から身を守るための緊急避難スペースのこと(*1)。この部屋は強化された扉や壁で構成され、外部からの侵入を一定時間防ぐことが可能。また、外部との通信手段が確保されており、普段は寝室やウォークインクローゼットなど、日常的に使用する部屋としても活用できる。

セーフルームは、海外では主に欧米や治安の悪い国で緊急避難用の部屋として普及している。2002年にはデヴィッド・フィンチャー監督、ジョディ・フォスター主演の映画『パニック・ルーム』が公開され、セーフルームの存在が広く知られるきっかけとなった。

映画『パニック・ルーム』では、強化された扉や壁で構成されたセーフルームが、侵入を防ぐだけでなく、監視カメラやモニターを備え、家全体を見渡せる空間として描かれている。

日本でも、京急不動産とセコムが共同開発した「セーフルーム付きセキュリティ戸建て住宅」が注目されている(*2)。

5,000万円以上を費やす富裕層も。海外「セーフルーム」事情

海外では、セーフルームは単なる防犯対策を超え、多目的な安全空間としての役割が広く認識されている。特に富裕層の間で人気があり、高度な安全性と快適性を備えた空間として、巨額の投資が行われている。

中には50万ドル(約5,600万円)もの費用をかける例もあり、薄型テレビや高級インテリア、バーなどを備えた豪華な空間として設計されることもある(*3)。また、防弾・防爆仕様の強化された扉や壁を用いることで、外部からの侵入を防ぐ高い安全性を確保している。

スイスやイスラエルなど一部の国では、核シェルターを含むセーフルームが多くの家庭に設置されており、設置が義務化されている地域もある(*4)。

セーフルームはアメリカではニューヨークやロサンゼルスなどの大都市圏、南アフリカなど銃器犯罪が多い国、中東やロシアの一部地域、あるいは政情不安定な地域でもみられる。

イスラエルでは「メルカブ・ムガン」(保護された部屋)の設置が法律で義務付けられており、セーフルームの重要性が社会的に認知されている。

こうした状況からも、諸外国ではセーフルームが一般的な安全対策として普及していることがわかる。

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