闇バイト強盗から自身と家族の命を守れ!注目のセキュリティ対策「セーフルーム」とは?

 

分譲住宅にセーフルーム導入を始めた日本の大手不動産

セーフルームは日本の住宅市場では比較的新しい概念であるが、近年注目が高まっている。

現在、日本におけるセーフルームの普及率は約0.02%と非常に低い状況(*5)。しかし、大手企業が分譲住宅にセーフルームを導入し始めており、今後普及が進む可能性が。2023年11月には、京急不動産がセコムと共同で、日本初のセーフルーム付き建売住宅の販売を開始し(*6)、話題となった。

日本のセーフルームは、普段使用する寝室やウォークインクローゼットを活用して、緊急時に避難できるように設計。セコムの「ストロングドア」は、こじ開けや工具による破壊に耐える強化扉を採用しており、セーフルーム内には非常ボタンも設置され、警備会社や警察に通報できる仕組みとなっている(*7)。

さらに、地震対策としての「セーフティールーム」も開発されており、防犯と災害対策を兼ねた空間としての活用が期待されている。今後、犯罪や災害への意識の高まりにより、日本でもセーフルームの需要が増加する可能性も。

一方で、導入コストや既存住宅への後付け設置の難しさが普及の障壁になる可能性もある。日本でのセーフルーム設置費用は数十万円から百万円程度であるが(*8)、より高度なセキュリティ機能や大規模な設計を望む場合には、費用が大幅に増加することも考えられる。

災害時にも役立つ。トイレをセーフルームに

侵入者から身を守るために、どのような対策が有効なのだろうか。

まず、防犯カメラの設置や窓ガラスの強化は非常に効果的な対策。さらに、センサーライトの設置により、人の動きを感知して自動的に点灯し、侵入者を驚かせたり、近隣に注意を促すことができる(*9)。また、玄関や窓に補助錠を取り付けることで、侵入をさらに困難にすることが可能(*10)。

他にも、窓ガラスに防犯フィルムを貼ることで割れにくくなり、侵入を遅らせる効果が(*11)。敷地内には玉砂利を敷いて足音を聞き取りやすくし、植栽を低く保つことで死角を減らすのも有効だ(*12)。

さらに、一般家庭でも簡単に実施できるパニックルーム対策として、ベッドルームやウォークインクローゼットなど、扉がしっかりした日常使用の部屋を選んで避難場所とする方法がある。これにより、デッドスペースを作らず効率的に防犯対策が可能に。

ただし、すべての家庭でパニックルームを設置するのは難しい場合もある。その際には、トイレなどの頑丈な部屋を一時的な避難場所として活用することも効果的。

トイレは通常、鍵がかけられ、構造的にも比較的頑丈で、小さな空間で防御しやすい利点がある。ここに水、非常食、懐中電灯、救急用品などを備えた小さな避難キットを用意しておけば、災害時にも役立つ。

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引用・参考文献

(*1)東洋経済ONLINE「【関東連続強盗】『いまやマンションだって危険』あなたの家のセキュリティは大丈夫? 『今日からできる防犯対策』をセキュリティコンサルタントが指南」Yahoo!ニュース 2024年10月18日

(*2)「『ストロングドアを使用したセーフルーム付き住宅』誕生」KEIKYU 2023年11月8日

(*3)Katie Warren「1部屋、約5600万円! 贅沢なパニック・ルームが世界の富裕層の間で大人気」LIFE INSIDER 2018年11月21日

(*4)「セーフルームとは。住宅の新しいトレンドになるか?」BuildApp News 2024年3月7日

(*5)BuildApp News 2024年3月7日

(*6)KEIKYU 2023年11月8日

(*7)KEIKYU 2023年11月8日

(*8)「家が一変!パニックルームとセーフルームを日本の自宅に設置する方法」吉岡土建 2024年10月25日

(*9)「不審者が嫌がる!防犯対策5選」アイリスオーヤマ

(*10)「『空き巣』の防犯対策」千葉県警

(*11)中山 貴之「ベランダの防犯対策で空き巣被害に遭わないようにしよう」鍵のレスキュー

(*12)千葉県警

(『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』2024年11月10日号より一部抜粋・文中一部敬称略)

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伊東 森(いとう・しん): ジャーナリスト。物書き歴11年。精神疾患歴23年。「新しい社会をデザインする」をテーマに情報発信。 1984年1月28日生まれ。幼少期を福岡県三潴郡大木町で過ごす。小学校時代から、福岡県大川市に居住。高校時代から、福岡市へ転居。 高校時代から、うつ病を発症。うつ病のなか、高校、予備校を経て東洋大学社会学部社会学科へ2006年に入学。2010年卒業。その後、病気療養をしつつ、様々なWEB記事を執筆。大学時代の専攻は、メディア学、スポーツ社会学。2021年より、ジャーナリストとして本格的に活動。

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