すでに地球温暖化は臨界点に達しているとの指摘も
温暖化の影響は徐々に進むわけではありません。ある臨界点を超えると、後戻りできないような急激な変化が起きてしまうのです。
すでに臨界点に達しているとの指摘される事態は報告されていて、それはオーストラリア、カリフォルニア、アマゾンなどの破壊的な森林火災です。
19年から20年にかけて、オーストラリアで起きた森林火災では、森林の約21%が焼失し、約30億ドルの経済損失が出ました。カリフォルニアも同様に頻発していて、地域も拡大しています。アマゾンでは森林火災で、過去にないペースで破壊が進んでいるそうです。
いずれにせよ、温室効果ガスによる気候変動の予測は、年々シビアさが増す傾向にあります。さきほど、24年の平均気温が過去最高を更新したと書きましたが、18年の予測では、「少なくとも2023年までの5年間は、異常高温が世界各地で続く」でした(仏ブレスト大学の気象学者F・セベレック氏らの研究チームの分析結果)。つまり、現実は予測を超えたわけです。
温暖化は幻想でもなければ、陰謀論でもない。2100年は若い世代にはリアルです。
トランプ氏の「アメリカ・ファースト」で、「私」の未来がどうなるのか。経済、外交問題だけではなく、社会・環境問題までさまざまな角度から考える必要があります。
本日公開の日経ビジネスオンライでは、「自由な選択」という人権問題に関するトランプ氏の選択についても取り上げていますので、興味ある方はご興味ある方は、ぜひ。
みなさんのご意見も、お聞かせください。
この記事の著者・河合薫さんのメルマガ
image by : Anna Moneymaker / Shutterstock.com
初月無料購読ですぐ読める! 11月配信済みバックナンバー
- 「2100年」というリアルーーVol.399(11/13)
- 「やればできる」は本当か?ーーVol.398(11/6)
<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>
※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込880円)。
- 日本が衰退する理由ーーVol.397(10/30)
- 「法」は誰のためにある?ーーVol.396(10/23)
- 「唯一の被爆国」の立ち止まる勇気ーーVol.395(10/16)
- 新旧「男らしさ」の戦いーーVol.394(10/9)
- 「機会」は作るものーーVol.393(10/2)
- ゾーン、入ってますか?ーーVol.392(9/25)
- 「准高齢者」の時代到来!ーーVol.391(9/18)
- 「人」を中心に考える意味ーーVol.390(9/11)
- 男性の更年期障害と長寿社会ーーVol.389(9/4)
- 弱い人の味方じゃない!?ーーVol.388(8/28)
- 「私」たちの未来を決めるワーク・シックバランスーーVol.387(8/21)
- 「りんご台風」はどうなった?ーーVol.386(8/14)
- “悔し涙”の生かし方ーーVol.385(8/7)