あまりにも怪しい中国国営企業「中鉄十局」の動き
過去に同じような事故を起こしている会社にも関わらず、タイの大手建設会社は共同事業を行ったのですから、今回の事故はタイ側の自業自得でもあります。
しかし、今回のような事故が起こってしまってはタイ政府も国民に向けて体裁が悪いため、中国企業を悪者に仕立て上げているようですが、その裏には中国からの投資というアメにタイ政府が飛びついたからかもしれません。
確かに、この「中鉄十局」という中国の国営企業は怪しいことばかりです。例えば、以下のような報道があります。
工事は2020年に始まり、全体の30%まで進んでいたとしています。また、中国メディアの「財新」はこの中国の建設会社が海外で受注した初めての超高層建築ビルだったとも伝えています。ビルが倒壊した後、中国の建設会社の公式SNSからこのビルに関する情報が見られない状態になっていて、削除されたとみられます。
● バンコクで崩壊の建設中のビルは中国とタイの会社が建設 ビル倒壊後中国建設会社のSNSでは関連情報削除か
さらには、こんな報道も。
タイ首都圏警察は、3月28日に発生したミャンマーの大地震の影響で首都バンコクで倒壊した建設中の高層ビルを巡り、中国人の男4人が跡地に不法侵入し、工事の関連書類を持ち出していたことを明らかにした。男らはビルを施工した中国国有ゼネコンとタイ大手建設会社の合弁企業の社員だという。警察は押収した書類を調べ、崩壊原因との関係を調べている。
警察によると、中国人の男ら4人は地震発生翌日の29日、ビルの裏口から侵入し書類を持ち出した。書類は駐車場のコンテナ内にあったという。通報を受けた警察が現場付近で中国人の男を確保。男は建設のプロジェクトディレクターを名乗り、正規の労働許可証やパスポートを所持していたという。
持ち出された書類は建設請負業者や下請け業者に関する文書や一般工事検査通知書など32枚で、警察が押収した。
PBSの報道によると、4人は書類を持ち出した理由について保険金の請求のためと供述している。警察はバンコク知事と連携して押収した書類を検査し、建物の崩壊と関係があるかどうかを調べている。
● タイの倒壊ビル跡、施工企業の中国人が建設書類持ち出し 警察は「崩壊と関係あるか捜査」
SNSから当該ビルの情報を削除したり、こそこそと倒壊現場に忍び込んで書類を盗もうとしたり。怪しい以外の言葉は当てはまりません。
中国企業は、人命よりも私利私欲を満たすことしか考えていないため、何度同じ事故を繰り返しても、そこから学ぶことはありません。タイで倒壊した建設中のビルの中には70人以上の労働者の存在が確認されていますが、生存しているかどうかは不明です。
同じ悲劇を繰り返したくなければ、中国企業と組まないほうが賢明でしょう。
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- タイで中国が建設したビルばかりが倒壊した理由(4/2)
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