2023年の毎日新聞のスクープにより、安倍晋三氏とともに旧統一教会と深い関係にあったことが発覚したトランプ氏。自民党の政治家たちは教団との決別を強調していますが、当のトランプ氏はますます癒着度を高めていると言っても過言ではないようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、次々と明らかになるトランプ政権と旧統一教会との「ただならぬ関係」を証明する事実を列挙。さらにトランプ氏が石破首相に対して下したと思われる「指示内容」を推測しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:自民とトランプをつなぐ旧統一教会
今もベッタリ癒着。トランプと旧統一教会のただならぬ関係
3月11日から13日に渡って、韓国ソウルのロッテホテルワールドとソウル近郊の加平(カピョン)の教団施設で、旧統一教会系の天宙平和連合(UPF)による「ワールドサミット2025」が開催されました。11日の前夜祭ではドローンショーが行なわれ、空に描かれた鶴の絵が韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁の顔に変化して「真のお母様」という文字が描かれると、日本を始め世界約90カ国から集まった信者約5万人から拍手と歓声が挙がりました。
12日には、韓鶴子総裁の結婚65周年を祝う式典が行なわれ、その後に開催された統一教会名物「合同結婚式」には、日本人約1,200人を含む約5,000人が各国から参加しました。そして13日には、10年の工期と700億円を超える工費をかけた教団施設「天苑宮」の完成式典が行なわれました。韓鶴子総裁が「地上天国」と呼ぶ「天苑宮」は、山のふもとにそびえ立つ純白の宮殿で、広大な内部の大半に大理石が敷き詰められており、総工費の多くが日本の信者からの寄付だと言われています。
このイベントに集まった約5万人の信者のうち、約16%に当たる約8,000人が日本の信者だと報じられました。しかし、それよりあたしが驚いたのは、トランプ政権と旧統一教会との癒着でした。トランプ大統領は、就任直後の今年2月、ホワイトハウスに「反キリスト教的な偏見や宗教的偏見を根絶するためのタスクフォース」として「信仰局」を新設し、福音派で旧統一教会シンパのポーラ・ホワイト牧師を局長に任命しました。
そしてトランプ大統領は、今回の式典に、このポーラ・ホワイト局長を始め、共和党の重鎮でこちらも旧統一教会シンパのニュート・ギングリッチ元下院議長、これまた旧統一教会シンパのマイク・ポンペオ元国務長官らを出席させたのです。
式典でスピーチに立ったホワイト局長は「(旧統一教会を排除しようとする日本と違って)アメリカのトランプ大統領は信教の自由を重視しています」と強調した上で、韓鶴子総裁を「マザームーン」と呼んで称賛しました。そして、第1期のトランプ政権でも、トランプ大統領の伝書鳩として数々の旧統一教会系のイベントに出席して来た「アメリカの萩生田光一」ことギングリッチ元下院議長は、旧統一教会に解散命令を出した日本の対応を「宗教を破壊しようとする日本政府の姿勢は非常に危険だ」と批判しました。しかし、この流れには前段があったのです。
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