トランプへ報告せずにシベリア奇襲。プーチンを激怒させたゼレンスキーが自ら摘んだウクライナ戦争「停戦の芽」

 

「戦争の継続」で利益を得ている新旧3超大国

中東案件については、イランとサウジアラビア王国の融和をお膳立てしたことと、パレスチナの諸団体をまとめあげたことからも、大きな影響力を有することは見えてくるかと思いますが、イスラエルにとっても中国は敵ではなく、技術および経済におけるパートナーです。

ゆえに、中国は中東地域におけるユニークな立ち位置を活かし、イランとアラブ諸国にも働きかけを行うことができるでしょうし、それを梃子に、イスラエルに強めに迫ることも戦略上可能であると考えます。

どこまで中東案件、特に和平案件に中国が関与してくるかは、その時のアジア太平洋地域での安全保障環境の状況とパワーバランスによるかと思いますが、もしかしたら、明らかにイスラエル寄りのアメリカが仲介を続けるよりは、はるかによい仲介の仕事ができるかもしれません。

とはいえ、この新旧3超大国は、現在のところ、実際に戦争当事国になっているロシアを含み、戦争が続いていることで利益を得ていることは否めず、今、決して急がず、代わりにそれぞれがそれぞれの影響力を駆使するベストタイミングを計っているという、なんとも微妙な現実が私たちの目の前に広がっていることを、長くなりましたが、ちょっとだけ皆さんにお話ししてみました。

米ロ中の3頭体制が、最近になって解決不能とさえ考え出され始めた同時進行の国際紛争に終止符を打ち、再び国際社会を非常にデリケートなバランスの上に立つ安定に導くことに繋がるのか?

それとも相互間の対立構造が漏れ出して、それが一気に世界各地の紛争とつなげるような事態になってしまうのか。

もしかしたら、今月か来月にはその方向性が見えてくることになるかもしれません。

うーん、こんなことを書いたら、次の多国間調停イニシアティブの会議の際に、誰かから怒られるかもしれませんが。

以上、今週の国際情勢の裏側のコラムでした。

(メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』2025年6月6日号より一部抜粋。全文をお読みになりたい方は初月無料のお試し購読をご登録下さい)

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