企業献金を死守しようとする拝金主義の辿り着いた先
これは、長年の安倍政権、そして安倍政権と何も変わらない菅政権にウンザリしていた有権者が、それまでとはカラーの違う岸田首相に期待した結果と見られています。しかし、結局はその岸田首相も自民党の一員であり、統一教会問題も裏金問題も後手後手で、国民の期待は萎んでしまいました。
そして、その後を引き継いだ石破首相が森山幹事長の言いなりになって解散総選挙に突入した結果、2024年の衆議院選での自民党の比例の得票数は「1,458万2,690票」、なんと前回より500万票以上も減少してしまったのです!
この「失った500万票」によって、自民党は56議席も減らした上に、公明党と合わせても過半数に届かないという歴史的惨敗となったのです。
ハッキリ言ってこれは、数多くの裏金議員を公認したことが原因です。多くの国民が最も怒っているのが裏金問題なのに、その裏金議員の大半を公認した上に、「非公認」にした裏金議員にも選挙資金2,000万円を配っていたのですから、これは当然の結果でしょう。
ちなみに、野党第1党の立憲民主党の過去3回の衆議院選での比例の得票数を見てみると、2017年が「1,108万4,890票」、2021年が「1,149万2,111票」、そして、昨年2024年が「1,156万4,217票」と、ほぼ横ばいなのです。
つまり、立憲民主党は昨年の衆議院選で大幅に議席を増やしましたが、それは支持者が急増したからではないのです。自民党の比例票が500万票以上も減少したため、立憲民主党の比例での得票割合が大きくアップし、その結果、棚からボタモチ的に議席が増えただけなのです。
こうした衆議院選の結果から推測すれば、昨年の解散総選挙時よりも自民党に対する有権者の怒り、ここまで来ても裏金議員どもを優遇する自民党への怒りが大きくなっている今、今回の参議院選では昨年の衆議院選以上の「比例票の減少」が予想されます。
また、公明党に対しても、支持母体である創価学会員の何割かが比例で反旗を翻す傾向が見られるため、このまま行くと「非改選と合わせて与党で過半数」という激甘な勝敗ラインすら危うくなって来ました。
しかし、これは、自民党が長年に渡ってスポンサー企業と癒着して政治を私物化して来た結果であり、この期に及んでも企業献金を死守しようとする拝金主義の辿り着いた先なのです。
利権のために一次産業を破壊し、主食のコメが高くて買えない国にした責任まで、秘書になすりつけることはできません。すべては自業自得なのです。自分たちは何千万円もの裏金を脱税しまくって来たのに、貧乏人どもには1人2万円ほど配っておけばいいだろう…という、この国民をバカにしまくった態度が、今、裁かれるのです。
(『きっこのメルマガ』2025年7月9日号より一部抜粋・文中敬称略)
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