ホンマでっか池田教授が熱弁。ベーシックインカムで「世界人口20億人社会」実現の可能性は?

 

東洋大学の川野 祐司教授は、37億人では資源環境の破壊を食い止められるだけで環境の改善は見込めないとして、長期的な持続可能性を保つためには、20億人程度まで減らす必要があると主張している。地球規模のカタストロフィーが周期的に起こることなどを考慮すれば、20億人という人口規模は首肯できる。ちなみに20億人は1930年頃の世界人口である。現在の人口の約4分の1で、日本もこの割合で人口を減らすと約3000万人で、江戸時代の人口である。ここまで人口が減少すれば、例えば、日本国内で、持続可能な範囲内で食料生産を行えば、日本人の食料が足りなくなることはないだろう。

世界人口が20億人であれば、この人口に必要十分な財を生産して、皆に配ればいいわけで、必要な財の生産量は、地球の再生能力を相当程度下回っているので、長く持続可能性を保つことができる。理論的には、この条件下で、すべての人は高望みしなければ、物質的には満ち足りて暮らせるはずということになる。

問題は、こういった状況をどうやって作ればいいかということだ。資本主義は人口も生産量も右肩上がりを前提にしている制度であって、持続可能性を旨とする定常経済にはなじまない。持続可能な社会では、私が前述の拙著で主張したように、供給力の範囲内で、全員にベーシックインカムを配って、好きなものを買ってもらえばいい。重要なのは供給力を上回る量のお金を配るとインフレになるので、常にインフレ率を勘案しながら、ベーシックインカムの支給額を決めればいいということだ。

ベーシックインカムで暮らしていけるとなると、意に染まない仕事はしなくていいので、自分が最も有意義だと思うことをして暮らせばいい。一種のユートピアであるーーー(『池田清彦のやせ我慢日記』2026年5月15日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)

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