より「きめ細かな基準」を検討する時期にある日本
ですが、今回の被災で明らかになった弱点もまた多々あるのは事実だと思います。ですから、これを教訓として防災・減災の技術をより向上させることは必要です。その際には、震度7以上はどこまで行っても7だという、まるで「震度7がブラックボックス化」するような基準の見直し、揺れの要素を考慮した指標の検討、市町村単位での震度認定の見直しなど、よりキメ細かな基準を検討する時期ではないかと思います。
仮に、熊本地震の実態としては、動いた断層の真上では震度7は震度7でも、仮に指標があるのなら8とか8強の揺れがあったということが判明したとします。更にこのデータに基づいて、首都直下型などの場合の揺れ幅を更に大きく取って想定する必要が出るかもしれません。
その場合は、現在の耐震強度では足りないということになります。そして、その足りない部分を補うのには大変なコストが掛かります。では、全てを諦めるのかと言うとそうではなく、必要な部分は何としてより厳しい基準に耐えうるように改良しなくてはなりません。新幹線や高速道路の高架橋などはそうした対象になると思います。
これは国力から考えるとかなり厳しい投資になります。その場合は政策の優先順位を組み替えても実施するのか、国として大きな判断になるのではないかと思われます。いずれにしても、「震度7」という内容の曖昧な、そして実は最大値は無限大というブラックボックスを開いて、その中身の部分から耐震性能の再定義をする必要があるのではないかと考えます。
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- 【Vol.650】冷泉彰彦のプリンストン通信 『震度7はブラックボックスなのか』(8/4)
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