マルチビタミンも無いよりマシですが、野菜と摂取することで効果があがるという研究もあるので、おそらく野菜中のなんらかの微量成分がミネラルの吸収に関係していると考えられます。野菜嫌いは老けるのです。ここでいう野菜は芋類でも穀物でもなく、緑黄色野菜です。
ただ冬場は高いというのも事実。そういう時は海草にすればいいのです。もずくやワカメはかなり優秀な総合ミネラル野菜です。あと肉は脂身さえ避ければ、魚でも鳥でも豚でもなんでもOKです。
また30代を過ぎると、原因ははっきりしていませんが、炭水化物で肥満化しやすくなるというケーススタディが多く見られます。特に夕食の炭水化物を抜くだけで劇的に楽になった、減量に成功したという例もあるので、気をつけてみてもいいでしょう。
結局は過剰な油と糖分(炭水化物含む)、これを避ければいいだけです。
ファストフードが良くない理由は、ここに集約されてます。添加物が使われているとかは、なんらどうでもいいスケープゴートなのです。きちんと使われている日本の添加物ごときで、人間の健康が崩れることはあり得ません。低栄養ハイカロリーの現実から目をそらしてはいけないのです。
運動の習慣作りに最も大事なこととは?
あとは運動をしましょう。
肉体労働のおにーちゃんが、タバコをバカバカ吸って、コンビニ弁当とファストフードで腹を満たしていても、ぶっちぎった健康体であることが多いのは体を使うからです。
タバコを多少吸っていようが、毎日1時間筋トレをして、腹筋が割れるくらいを維持していれば、それは帳消しになるくらいの健康増進作用があります(吸わなければ、差し引きゼロにならずプラスになるのはいうまでもなくw)。
そんなことは言われなくても分かっているという声が聞こえますが、生活に運動を入れるのは、なかなかの難題です。運動は習慣。習慣になってしまえば、ちょっとした移動時も走って移動すれば十分良い運動になりますし、体を動かさないと気持ちが悪くなってきます。
そんな習慣作りに最も大事なのがパートナー。一緒に体を動かす人がいないと、続かせるのは相当な精神力が必要です。パートナーは散歩用の犬でもいいですが、できれば人間。同性異性問わず、毎日1時間程度歩いてくれる人がいれば最高です。1時間歩けるようになったら、30分は小走りで、最終的に毎日1時間ゆるく走ってられるようになれば、健康維持という意味では十分です。
そういうわけで、健康と美容と若さ、これらは全部一蓮托生。
若い頃は、どうせ長生きするつもり無いし・・・と言ってても、いざ年を取ると後悔だけが残りがち。
不健康とは霧雨の中を歩くようなもの。まだ濡れてない、まだいける、走れば間に合う・・・気が付けば芯までぐっしょり・・・・・。そして、後悔先に立たず突然死。
そうならないための健康維持の基本のキ・・・というお話でございまして。
おそまつさまっ!
(文/くられ)
第1回:【ちょっと横になるわー】風邪のウイルスでも原因になる、30代、40代の突然死
第2回:【突然死の科学】“不眠を気合で克服”は原始時代まで?意外と知られていない「睡眠」の重要さ
著者/くられ
シリーズ15万部以上の不謹慎理系書「アリエナイ理科ノ教科書」著者。別名義で「本当にコワい? 食べものの正体」「薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 」などを上梓。学術誌から成人誌面という極めて広い媒体で連載多数。まぐまぐ!からは、無料メルマガ「アリエナイ科学メルマ」を絶賛配信中。
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