「クジラ買い」が本格的に始まった日本株式市場の危険性

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日経平均株価の終値が15年ぶりに1万9千円台を回復しましたね。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)をはじめとするクジラが買い支えているそうなんですが……、資産管理の専門家・藤井まり子さんは今年半ばの暴落を懸念しています。

 

鯨さんの「クジラ買い」が本格的に始まった日本株式市場

『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』より一部抜粋

日本株式市場では、今週に入ってから、とうとう、クジラ(GPIF)さんによる「クジラ買い」が本格的に(?)始まったようです。

「クジラ買い」とは、「比較的売買高が少ない『日本株式市場という名の小さな池』で、大きなクジラ(GPIF)が暴れること」を指します。

小さな池でクジラが暴れる(=クジラが買い始める)と、需給への影響はとても大きく、日本の株価があっという間に急上昇したかと思えば、その反対に、クジラが買わなくなると、あっという間に下落してしまう危険もあることを揶揄(やゆ)しています。

なぜならば、クジラさんが「クジラ買い」を進めているうちは、株価はどんどん上昇します。株価は中長期では企業業績や日本経済の景気の良しあしで決まりますが、超短期では、やっぱり需給で決まるからです。今のように、たいして売る人がいない状態で、すなわち、売りが一巡した状態で、クジラが大きく買い増せば、日本の株価とて、無駄に上昇するのです。

しかしながら!!!
しかしながら!!!
今年半ば(?)に、クジラの資金が枯渇したりして、クジラの「クジラ買い」がほぼ停止すると、日本株式市場では、これといった「主な買い手」まで存在しなくなってしまうので、これを境に、株価がだらだらだらだら下落してしまうようになるのです。

こういった「だらだら下落」は、クジラさんが「ねんぷく」と愛称で呼ばれていた90年代にも起きたことです

この「だらだら下落」に、今年半ば(?)は、アメリカFRBの「1年ぶりの利上げ」などのグローバルなショックが重なれば、日本株は暴落してしまいます。

 

『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』より一部抜粋

【2015年3月13日号の目次】
1.はじめに
・これからは、アメリカの賃金の伸び率に要注意!!!
2.鯨さんの「クジラ買い」が本格的に始まった日本株式市場
・「クジラ買い」ってなに?~
3.日本株の利益確定は、どうしたらよいのか?
・「原田泰」という過激派の登場!♪~(アベノミックスはまだ終わらない!♪)
4.マーケット情報

 

『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』

著者/藤井まり子
京都大学経済学部卒。東京銀行調査部産業調査室資源エネルギー担当、トヨタFS証券マクロ金融担当などを経て、現在、ウーマンソフィー経済研究所室長を務める。
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