最近さまざまなメディアで「印象操作」という言葉を目にします。その多くは、「森友問題」や「加計問題」における安倍総理や政府、あるいは野党やマスコミの対応を批判する意味で使われていますが、無料メルマガ『マスコミでは言えないこと』では、著者で月刊正論「ネットバスターズ」を連載中のITジャーナリスト宮脇睦(みやわき・あつし)さんが「印象操作の何が悪いのか?」と断言。さらに、野党と左派系マスコミの姿勢を疑問視しています。
「印象操作」の何が悪いか。悪巧みへの逆忖度
国会で「印象操作」の応酬が続いています。民進党や共産党、その他大勢によりネガティブキャンペーンに、我らが安倍首相も色をなして反論する泥仕合。
首相の態度を、素直な人柄とみるか、感情コントロールできない幼さととるか、あるいは妄想レベルの質問しかできない野党どもを攻めるべきか、そのすべてかはともかく、「印象操作」は双方にとっての流行語になりつつあります。
バカな話です。印象操作など、誰もやっていることで、ベストセラー『人は見た目が9割』の表題のように、金髪茶髪はもちろん、加齢による白髪を染毛するのも、女性の化粧も、お気に入りの女性の前でお腹を引っ込める中年親父の振る舞いも、すべては「印象操作」への試みだからです。
ましてや、すべての発言、文章は、相手の印象を左右させるためにあるもので「印象操作」の有無、是非の議論は論外です。
問うべきは程度や頻度であり状況です。
「忖度」とまったく同じ。
忖度を「日本的」と紹介するのは世間知らずの無知かバカのどちらかで、アメリカ人やイギリス人にも忖度はありますし、中国人や韓国人など、中華文明圏での忖度は、忠誠はもちろん、親しさを表現するバロメーターで、韓国の前大統領と、その友人の醜聞にしても、周辺人物の「忖度」が散見します。
私のリサーチながら、自民党支持者から、団塊世代の学生運動くずれまで含めて、安倍政権を積極的に支持しないまでも、野党の追及とやらを支持しない理由のひとつがここにあります。
忖度にせよ、印象操作にせよ、ついでに言えば籠池泰典氏が安倍首相や総理夫人の名前をちらつかせて、役所との交渉を有利に進めようとしていた例でも、街角レベルでは「よくあること」だからです。
それが朝日新聞の世論調査でさえ、安倍政権を、過半数の国民が支持する理由で、そんな「よくあること」を重大な社会問題、犯罪かのように騒ぎ立てる野党の支持率を下落させ、マスコミ不信を拡大させています。