仕事の現場では、「ちゃんと伝えたつもり」が思わぬ認識違いを生み、後から余計な確認や手戻りにつながることが少なくありません。こうしたなかで近年は単なる「報連相」ではなく、誰が聞いても迷わず動けるレベルまで情報を整理・共有する仕組みづくりの重要性が改めて注目されています。「6つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」として知られる石川和男さんは自身のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の中で、従来の「5W1H」をさらに実務向けに発展させた「6W3H」という考え方を通じて、現場で本当に機能する情報伝達の工夫について考えています。
5W1Hでは足りない。現場で効く「6W3H」いう考え方
5月も下旬に入り、ゴールデンウィーク明けの慌ただしさがようやく落ち着き始める一方で、初夏の空気が一気に濃くなってきました。
日差しは強まり、服装も軽くなり、仕事の進め方にも少しずつ「夏モード」のリズムが入り始める時期です。
ただ、この季節の変わり目は意外と厄介で、環境の変化に気を取られる分、ちょっとした連絡ミスや抜け漏れが起こりやすくなります。
特に、情報の伝達や段取りが少しでも曖昧だと、後から確認に時間を取られたり、「あれ、どうなっていましたっけ?」というやり取りが増えがちです。忙しさそのものよりも、こうした小さなストレスの積み重ねが、仕事のスピードをじわじわと落としていきます。
今回は、そうした「気がかり」を減らし、仕事をシンプルに進めるための仕組みについてお話しします。
当事務所では、電話の伝言メモに一定のテンプレートを使っています。内容は、「日時」「誰から」「要件」「相手の連絡先」、そして「誰が受けたか」、といった基本的な項目です。一見すると当たり前の情報ですが、これを「毎回考えて書く」のではなく「最初から形として決まっている状態」にするだけで、伝達の精度は大きく変わります。
この仕組みを作るきっかけになったのは、ある出張先での出来事でした。札幌での短い打ち合わせを終え、少し解放感のある気分でススキノに向かっていたときのことです。そこへ新入社員から電話が入りました。
「石川さんに、佐藤様からお電話がありました」
私は「で……?」と聞き返しました。しかし、それ以上の情報が出てきません。要件は何か、緊急なのか、折り返しが必要なのか。
それらが一切分からないまま電話は終わりました。
頭の中には疑問だけが残ります。しかも佐藤様。
日本でも非常に多い苗字です。特定の手がかりもなく、気になったまま時間だけが過ぎていきました。その後もモヤモヤは消えず、せっかくの札幌の時間もどこか落ち着かないものになってしまいました。結局、埼玉に戻っても詳細は分からないままでした。
この経験から強く感じたのは、「伝える側が迷わない仕組みを作らなければ、情報は必ず曖昧になる」ということでした。
そこで導入したのが、「6W3H」という考え方です。いわゆる5W1Hを実務レベルに拡張したものです。
誰が関わるのか(Who)
何をするのか(What)
いつまでなのか(When)
どこで行うのか(Where)
なぜそれをやるのか(Why)
誰に対してなのか(Whom)
これに加えて、ーーー(『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』2026年5月28日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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