YESマンをこの瞬間から脱出。真の営業マンの目指すべき姿とは

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「良いものを真っ先にお客様に伝える、市場へ報せるのが営業マンの仕事」と説くのは、メルマガ『ビジネス真実践』の戦略コンサルタントの中久保浩平さん。お客様のすべてに同調するのではなく、お客様の意見に耳を傾けたうえで営業戦略を立てることが大切だと説明しています。

質の高い営業マンになるために 

商品力もサービス力もある。

実際、商品もサービスにも満足してくださるお客様も多い。

それなのに、なぜだか商談が上手く進まない、という営業マンがいます。

それは、トークが下手なわけでも性格が営業に向いていないということでなく、お客様の事情や取り巻く環境などによりあっさり断られ、それをそのまま100%受け入れてしまうことが原因であることがあります。

営業は「聞くが8割、話すは2」が大切なこと。

ということがビジネス書やセミナーなどで言われたりします。

ですが、それは、相手の条件を100%聞き入れる、相手の言いなりになるということではありません。

お客様のYesマンになってはいけないということです。

そのところを履違えてしてしまうと商談は前に進みません。

とある商社の営業マンは、とても誠実で人柄もよく地道にコツコツがんばるタイプで、社内からも期待されていました。

ですが、そんな人柄とは相反し、成果が出ずに苦しんでいました。

原因は、お客様の言うことを100%受け入れてしまうというところにありました。

お客様のいうことをあまりにも聞きすぎていたのです。

新しく取り扱うことになった商品をお客様へ提案するも「それ、ほんとニーズはあるの?」なんて突っ込まれると、「そうですねぇ~、確かにそういわれるとですねぇ~」とついつい同調してしまうのです。

「ちょっと検討させてもらうからこっちから連絡するまで待ってて」「はい分かりました」と二度とない連絡を待ち続けるのです。

当然、話も進まずそれっきりでおしまい。

これではいくら良い商品やサービスであろうとも商談が進むことなどありません。

だからといって、あの手この手で商談を進めましょう、成約に向けてトークを工夫しましょう、なんてことを言いたいのではなく、単純に、会社の代表として、商談に来ているのですから、怯むことなく堂々と提案し話しすればいいだけのこと。

もし、突っ込まれてその場で答えられないことがあれば、「すいません。今お答えできませんが、調べた上で必ずいついつまでにご回答させて頂きます」と正直に応えればいいのです。

さらには「他にご質問、ご意見はございませんか? 今お答えできないものについても同様に調べた上でご回答差し上げます」と応えればいいだけのことです。

確かにお客様の声に率直に耳を傾けることは大切なことです。

でもそれは、必ずしも全て受け入れ同調しなくてはならない、ということではなく、意見を頂戴するということです。

その意見こそが貴重な情報となるのです。

良い悪いに関係なく、相手もその商品に幾分か興味があるからこそ突っ込むのです。

それを全部ネガティブに捉えてしまうとどうにもなりません

「あっ、やっぱり売れない商品なんだ。」「やっぱりニーズはないんだな」「こんなもん売れるわけないんだ」とドンドン負のスパイラルに巻き込まれネガティブな固定概念が確立されていくのです。

そして、お客様の前でオロオロとした態度をとってしまことになるのです。

先方は、そのような頼りない営業マンと契約したいとは当然ながら思いません。

そんなことになる前に、商品やサービスに自信があるのなら堂々と「会社の代表として今回○○の紹介、案内に来ました。」くらいの意識で調度いいのです。

断られることなんて当たり前のことです。

それでも良いものは良い、お客様に喜んでもらえる商品やサービスなら紹介、案内は堂々とすればいいのです。

いちいち結果を気にしてもしょうがないのです。

そうでなければ実際にその商品やサービスに満足し喜んでくださっているお客様はどうなるの?ってことです。

売ろう売ろうではなく、お客様にとって良いものと判断したから紹介、案内する

良いものを真っ先にお客様に伝える、市場へ報せるのが営業マンの仕事なのです。

お客様のほうが立場が上なんだから、話を全て受け入れなければならないなんてことはありません。

立場は常に対等です。

お客様の話を全て受け入れることとお客様の意見に耳を傾けることとは、意味が違うのです。

 

今日のまとめ

『お客様の意見を聞くのと全て受け入れることとは違う。』

・お客様に商品やサービスを否定される意見が出たときどのような対応をすればいいか?考えノートに書き出す。

・お客様から商品やサービスのことについて「こういうことは必ず聞かれるだろうな」という質問事項を列挙する。

・上記について社内で対応策等を話し合う。

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