自衛隊の装備について、自民党「ヒゲの隊長」の回答が素人丸出し

 

カトケンがこの質問をした理由は、最初の佐藤隊長の回答の語尾に「…だと思います」というあやふやな表現がついていた点にもある。当然ながら、佐藤隊長は3つ目質問には回答しなかった。カトケンもそれ以上は深追いしなかった。目的は佐藤隊長や自衛隊組織の糾弾ではなく、佐藤隊長の軍人としての能力診断指揮官としての決定権範囲だから。佐藤隊長は、カトケン以外の左翼系記者からの反自衛隊的な質問にはそつなく答えていた。それらは、想定していた質問だったのだろう。日本の軍人は、想定内のことへの対処では優れている。

カトケンは、装備を換装した理由知っていた。知っていて佐藤隊長の口からどういう言葉が出るかどうかを聞きたかったのはイジメだろうか。いや、防衛庁内局側の人間としてはやるべきこと。当時の防衛庁内局には自衛隊に対する監視の役目もあり、人事などで自衛隊の動きを制御する役目を持っていて…、しかし、2015年2月の閣議決定で、内局の権限はほぼ解体されたのだが…。

武装換装の真の理由は、40ミリ自動擲弾発射機は失敗作不良品で、訓練においてさえも実射するのが危ないという問題兵器だったからである。だから、当時は富士総合火力演習などの一般公開イベントでは、40ミリ自動擲弾の射撃は空砲さえも行われていなかった(2004年当時)。

ヒゲの佐藤隊長は、すでに自衛隊人気を集めるための広報的な任務の立場になっていたので、戦闘員としての能力より、記者会見懇親会の場での答弁が、彼の役目であることがわかった。戦闘部隊の指揮官ではなく、広報宣伝&交渉担当。まあね、それも、軍隊として大事な仕事だ。

佐藤隊長らとの懇親会は以下。

「真の理由については、不明」と報告

image by: 佐藤まさひさ公式WEBサイト

 

異種会議:戦争からバグパイプ~ギャルまで』より一部抜粋

著者/加藤健二郎(建設技術者→軍事戦争→バグパイプ奏者)
尼崎市生まれ。1985年早稲田大学理工学部卒。東亜建設工業に勤務後、軍事戦争業界へ転職。1997年より、防衛庁内局OPL。著書は「女性兵士」「戦場のハローワーク」「自衛隊のしくみ」など11冊。43才より音楽業に転向し、日本初の職業バグパイプ奏者。東長崎機関を運営。自分自身でも予測不可能な人生。建設業→戦場取材→旅行業→出版→軽金属加工→軍事戦争調査→探偵→バグパイプ奏者・・・→→次はなに?
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