45名死亡事故で首相辞任も。現地在住の日本人がみた緊迫のルーマニア

 

ブカレスト内で起こった事故だったので事故があったクラブの近くに住んでいる友達もいて、その子いわく、いきなり外がざわざわしだして外を見てみるとクラブからたくさんの人が逃げ出して道路に人が散乱していたそうです。

火災事故だったので金銀色のラップのような物に身を包んだ人がたくさんいて、みなさん連絡をと取る手段もなくただただ道にたたずむしかできなかったそうです。

事件翌日の午後には国から今日から3日間のイベントはすべてキャンセルするように言われ、11月1日にあった公演は残念ながらキャンセルになってしまいました。ルーマニアでは大きな事故や災害があると数日間は追悼の意味を込めてイベント類はキャンセルされるそうです。

先週に入ってからはデモが始まり警察がいろんなところに配置され街中緊張感が漂っていました。センター街では交通機関が閉ざされてしまうほどの人がいたそうです。

今回の事件で一番問題だった逃げ道の確保。出入りできるドアが1つしかなかったためたくさんの人が犠牲になってしまいました。このためブカレスト内のクラブの安全面も厳しくなったらしく何軒かのクラブやレストランは安全面が確実になるまで営業中止だそうです。

独裁政権から民主化になってまだ歴史が浅いルーマニアですが、ゆっくりでいいので少しずつでも国民が住みやすい国になっていけばいいなと思います。

 

著者/あーこ(「リトル・バレリーナ」連載。ルーマニア・ブカレスト在住)
はじめまして。ルーマニア・ブカレストでプロのダンサーをしていますあーこです。その前はヨーロッパのバレエ学校に4年通っていました。バレエのことや、ルーマニアのことなど、いろいろ書いて行こうと思います。

image by: Radu Bercan / Shutterstock.com

 

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