米国が「中国打倒」を決意した2015年。これから世界はどう変わるか?

 

13年。

この年は、「アベノミクス」で、超久しぶりに景気がよくなりました(消費税をあげなければ、「好景気は持続したのに」と、とても残念です)。

一方で、中国は、「反日統一共同戦線」戦略に沿って、「反日プロパガンダ」を強力に進めていきました。

・安倍は右翼である
・安倍は軍国主義者である
・安倍は歴史修正主義者である

世界は、中国の主張を徐々に信じるようになっていきます。

13年12月26日、安倍総理、靖国を参拝。多くの国民が、これを支持しました。しかし、世界では大規模な「安倍バッシング」が起こっていきます。

14年。

この年は、年初から大変でした。日本は、世界からバッシングされていたからです。総理の靖国参拝を批判したのは、中韓にとどまらなかった。アメリカイギリスEUロシアオーストラリア台湾シンガポールなどなどが、中韓に同調し、日本を非難しました。とくにアメリカの怒りはひどく、「安倍総理を首にする陰謀がある」と、私は複数の情報筋から聞いていました。

しかし、安倍さんは救われます。その理由は、ロシアが3月、クリミアを併合したこと。アメリカは、欧州とともに日本を「対ロシア制裁網」に加える必要があった。それで、日米は和解したのです。こうして、アメリカの敵ナンバーワンは、ロシアになった。

しかし、この年は、もう1つ大きな存在が出てきました。「イスラム国」(IS)です。「反アサド派」から離脱したアルカイダ系のISは6月、「カリフ宣言」をします。彼らは、首切り処刑を動画で配信するという、ありえない残虐集団。アメリカは8月から、「IS空爆」を開始しました。

14年、世界では「ロシアーウクライナ問題」と「IS問題」が最重要だったといえるでしょう。そして…。

2015年を振り返る

いよいよ「今年」に入ります。

まず、2月、ウクライナで「停戦合意」が実現しました。署名したのは、ロシア:プーチン、ウクライナ:ポロシェンコ、ドイツ:メルケル、フランス:オランドです。

アメリカは、この合意を「ぶち壊したかった」ようなのですが、大事件(後述)が起こり、考えをかえました。この停戦合意は、今も継続中。「ウクライナ問題」は、事実上消滅しています。アメリカを信じたウクライナは、「梯子を外されたのです。「クリミアは、事実上ロシアのもの」ということで、欧米は黙認。ウクライナのGDPは14年、マイナス6.8%。15年はマイナス9%の予測。実質「国家破産状態」にあります。

さて、アメリカが「ウクライナ停戦合意」を受け入れることにしたのは、3月に「AIIB事件」が起こったからです。皆さん、もうご存知ですね。イギリスドイツフランスイタリアオーストラリアイスラエル韓国などなどが、アメリカの制止を無視し、中国が主導する「AIIBへの参加を決めた。「AIIB参加国」は、57か国まで増えました。

「親米国家群は、アメリカのいうことより、中国のいうことを聞くのか?!!!」

このことはアメリカの支配層に、巨大な衝撃を与えました。

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