新聞各紙は「自民圧勝」をどのように報じたのか?

 

閣僚落選

岩城法相と島尻北方沖縄相が落選しました。このことを、1面でどのように表現しているか、興味深い差違が生じました。

《朝日》…「法相・沖縄相が落選」

《読売》…「岩城法相・島尻沖縄相落選」

《毎日》…「2閣僚落選」

《東京》…「福島と沖縄 閣僚落選」

uttiiの眼

《朝日》は標準形と言いましょうか、《読売》は少し丁寧に、落選者の顔が思い浮かぶように名前入り。《毎日》は「2」という数字に還元することで、むしろ、内閣の危うさを強調する雰囲気があります。17人のうち2人が議席を失ったということ。

際立っているのは《東京》です。「福島」の文字が入りました。米軍専用施設の74%が集中し、米兵らの野蛮な犯罪に晒され、普天間基地の返還と名護市辺野古への新基地建設問題に揺れる沖縄と、原発事故の影響で今も大勢の県民が避難を余儀なくされ、深刻な困難の中にある福島。地域が直面する困難を表現するに当たって、「棄民」、「差別」という言葉が使われることが多くなってきたこの2つの県の選挙で内閣の一員である参院議員が議席を失ったということ。この意味を捉えようとしたのは、《東京》だけでした。

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