主筆らのコメント
*まず、各紙、どんな立場の人が、どんなタイトルでコメントを書いているか、並べてみましょう。
《朝日》…「憲法論議 有権者を忘れるな」(ゼネラルエディター 中村史郎)
《読売》…「腰据えて政策を」(政治部長 前木理一郎)
《毎日》…「馬車よ ゆっくり走れ」(主筆 小松浩)
《東京》…「憲法が守るもの」(論説主幹 深田実)
*では、各紙のコメント内容を紹介していきます。
《朝日》
首相は選挙中に憲法について語らなかったのは、「大義のために沈黙」を選んだからだろうという。これまで特定秘密保護法や安全保障法のように、選挙が終わってから強引に押し進めるのは、「有権者に対してフェアな姿勢ではない」と批判。これから行われる憲法論議も、「結論ありき」や「お試し改憲」であってはならないと牽制。さらに有権者にも英国の国民投票に学ぶ必要があると。
uttiiの眼
権力の絶頂にある安倍氏に批判的な内容であり、目配りもそれなりに為されているというものの、熱いものが伝わってこない文章。安倍氏による争点隠しのことを「大義のための沈黙」に準(なぞら)えたのは、首相の内心を忖度してのことだろうが、それにしても随分と好意的な言葉を選んでしまったことに、後悔の念が湧き上がってきてはいないだろうか。慌てて「有権者にアンフェア」などと付け加えたところで、もう遅い。