新聞各紙は「自民圧勝」をどのように報じたのか?

 

写真

*1面トップに掲載した安倍氏の写真を比較します。(ここは写真をイメージしながら、少しゆっくり読んで下さい。)

《朝日》…1面の左側に大きな写真。当選ボードの前で半身に構え、左腕を少し突き出すようにして笑っている安倍氏のバストショット。もう、嬉しくて堪らないという表情。

《読売》…1面のど真ん中に、肖像画のような大きな写真。満面の笑みで質問に答えている様子。対照的に、その下には民進党岡田代表の唇を噛んで悔しそうな表情の写真。

《毎日》…当選ボードの前でニンマリする安倍氏を、少し下からあおり気味に撮った写真。サイズは小さい。

《東京》…1面のど真ん中にバストショットよりかなり寄ったサイズで、頭を切っている鷹のような眼で何かを語ろうとしています。

uttiiの眼

圧倒的に印象が強い写真は、《読売》のもの。安倍氏がこんな顔をしたことがあっただろうかというくらい、晴れやかで清々しい笑顔です。ドキュメンタリーとか政治報道というジャンルの写真ではなく、さながらグラフ誌のよう。含意としては、安倍氏の狙い通りの選挙になったということでしょう。閣僚が落ちようが、1人区で野党に11議席取られようが関係ない。3分の2だ!3分の2!ということでしょう。「わが世の春」。

次に印象深いのは《東京》。頭を切っているので、自然に“目つき”に注意が赴きます。写真の下には「首相「改憲 秋から議論」」というキャプションが付いています。「アベノミクスが争点?そんなことあるわけないじゃないか(笑)、憲法だよ!憲法を変えちまいたいんだよ俺は。ふふ」という“心の声”が聞こえてくるようです。「虎視眈々」。

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