米国公認会計士でフリー・キャピタリストの午堂登紀雄さんが様々なビジネステクニックや頭の使い方を紹介する、メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』。今回は「いい人は嫌われる」というお話です。「え?いい人が嫌われるってどういうこと?」そう思うのも無理ありません。さっそく午堂さんの主張を見ていきましょう!自分のことを言われているようでドキッとしてしまうかもしれませんよ。
いい人はなぜ嫌われるのか
人の目が気になる、人に嫌われたくないという思いが過剰に強いと、人生を窮屈にさせるというのはこれまでも書いたとおりです。
本メルマガは「自由」を目指す人のためのものですが、「いい人でありたい」という気持ちは、それと逆光してしまいます。
今回と次回は、いい人であろうとすると、逆になぜ嫌われてしまうのか、その深刻な症状をご紹介します。
誰でも多少は当てはまることではありますが、生きにくいと感じるのは自分のどういう部分にあるのかを理解するうえで、参考になるのではないかと思っています。
自己保身欲求が強く、平気でウソをつく
嫌われたくない「いい人」は、自己保身の感情が強く、自分に非があることを認めたがらない傾向があります。
また、無能だと思われたくないという感情も強いため、自分の非を認めることはプライドが傷つきます。
自己保身とプライドの高さが相まって、自分の間違いを認めることができません。
そのため、何かを指摘されるとことごとく言い訳をし、原因や責任を他に転嫁し、論点をすり替え、絶対に自分のせいではないと言い張るのです。
仮に言い訳できない非難・批判を受けると逆ギレし、感情でぶち壊してうやむやにしようとします。
それぐらい徹底的に「自分は悪くない」状態にしておきたいのです。
さらに自分の悩みはすごく大事なことだと思っているナルシスト、自意識過剰、他人の動向は気になるが、他人への思いやりに欠ける。
他人に依存しがちなので不平不満が多い。虚勢を張りたがり、自慢話や盛った会話が多い。
だからこうした「いい人」は、よくウソをつきます。本人にはそれがいいとか悪いとかという感覚はありません。
息をするように嘘をつく習慣ができているのです。
たまに話題になる学歴詐称問題も、たいていは「いい人」が起こしています。
彼らはプライドが高く、自分の評価を下げたくない、有能な人物だと思われたいために、経歴、実績、知識など、自分が持っていないものを偽り、誇大に見せようとします。
彼らもまた、それが悪いことだとは思っておらず、そのときはさも当然かのようにふるまいます。
なぜなら、ウソをつくことはごく自然なことだからです。そして事実が公表され問題になって初めて、自分がウソをついていたことを認識します。
そういえばかつて、号泣市議が話題になりましたが、彼は完全に発達障害でしょう。
他人とのかかわりが少ない職業に就いたほうが、本人のためにも周囲のためにもよいというものです。