【書評】米露中という「猛獣」に囲まれた日本は「老子」が救う

 

安倍総理=猛獣使いの秘密

ここまでの話、老子云々は別にして、安倍総理は理解されていることでしょう。だから、「猛獣使い」といわれるのです。

猛獣が吠えているところにいき、一緒に吠えたらケンカになります。そうではなく、吠えている猛獣に、「どうしてあなたは吠えているのですか? 少しお話を聞かせていただけませんか?」といえば、吠えるのをやめて、いろいろ話してくれるでしょう。

トランプさんのところに行き、「すでに米軍駐留費用の75%を負担している日本に対し、もっと金を出せという。あなたは、何もわかっていない!」といえば?

トランプさんは、獰猛になって「なんだと! それなら米軍を撤退し、習近平に、『尖閣有事になっても米軍はかかわらない』と電話するぞ! どうなるか、お手並み拝見だ!」と吠えることでしょう。

そうではなく、総理はにっこりほほ笑んで、「トランプさん、大勝利おめでとうございます! すごかったですね!」といって、戦わないだからうまくいくのです。それを野党は、「朝貢外交」というのですから…。

争わない力

もう一つ、とても気に入った68章を紹介します。

善爲士者不武。善戰者不怒。善勝敵者不與。善用人者爲之下。是謂不爭之徳、是謂用人之力、是謂配天。古之極。

 

優れた武士は威圧しない。秀でた戦士は怒らない。よく勝つ者は争わない。上手に人を使える人は、へりくだることができる。これが争わず、人の力を用いる「天の采配」。いにしえから伝わるタオの極意だ。

皆さん、どうですか? 私は、これぞ「平和主義」日本国の道だろうと思います。

今回は、RPEの属性にあった章をご紹介しました。しかし、この本には、あなたの人生に実際役立つ話が満載です。ぜひご一読ください。

image by: BeeBright / Shutterstock.com

 

ロシア政治経済ジャーナル
著者/北野幸伯
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