魔を滅する。豆まきの長い歴史を持つ「京都」の意外な節分

 

須賀神社

須賀神社は平安時代初期に創建されたとても歴史のある古社です。

節分祭では、烏帽子に水干姿、布で顔を隠した懸想文(けそうぶみ)売りが梅の枝を担いで「懸想文(恋文)」を売り歩きます。これは平安時代、貴族達が顔を隠して懸想文の代筆をしたのが始まりだったと伝わります。それがいつしかお守りとして授与されるようになり現在に伝わっています。女性であればタンスや化粧台の引き出しに入れておくとさらに美しくなると言われています。また良縁に恵まれ、衣装持ちになれるなどとも言われてきました。

●日時:2017年2月2日(木)・3日(金)9:00~20:00
追儺(ついな)招福豆まきは2日(木)15:00~

平安神宮

正午から大蔵流茂山社中による奉納狂言が行われます。

2月3日の13:00から節分祭、14:00からは鬼を追い払う「大儺之儀(だいなのぎ)」が行われます。大儺之儀は平安朝当時の追儺式の作法祭典衣裳を忠実に再現しています。15:00からの大極殿の福豆まきではいったん祓われた邪鬼が再び侵入し、打豆によって祓われます。参拝者には福豆が撒かれます。また甘酒の無料接待も受けられます。

●日時:2017年2月3日(金)13:00~17:00
(13:00~節分祭、14:00~大儺之儀、15:00~豆撤行事に引き続き大火焚祭)

廬山寺

鬼法楽は平安時代に廬山寺の開祖・元三大師が、護摩の力で悪鬼を退散させた故事にちなんで始まった行事だと伝わります。ちなみに元三大師はおみくじを発案した人だと伝えられています。

15:00からは、鬼おどりが開催されます。人間の三毒「貪欲」「怒り」「愚痴」の化身である赤、青、黒の鬼が足を踏み鳴らし踊りながら大師堂の堂内に侵入します。鬼たちは護摩の法力、追儺師(ついなし)の法弓により退散します。その後僧侶や福娘らによる豆まきが行われ、参拝者に副豆と餅が振る舞われます。

●日時:2017年2月3日(金)15:00~鬼法楽(鬼おどり)、16:00頃~豆まき、17:00~古札焼き式

ちなみに昨年の今頃も似たような記事を書いていました。

京都の節分はハロウィン?」(メルマガ「おもしろい京都案内」第19号)

合わせてご覧になってみて下さい。

いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

 

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【著者】 英学(はなぶさ がく) 【発行周期】 ほぼ週刊

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